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首を傾げる
「首を傾げる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
首を傾げるの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を置いて、小首を傾《かし》げています。 「不思議ですねえ」 清吉も同じように、
首を傾げると、 「平沙の浦の海は、全くいたずら者だ」 駒井甚三郎は何の意味か、....
「未来の天才」より 著者:豊島与志雄
「すぐに行きましょう。」と私は答えた。 「大丈夫?」と彼女は尋ねながら、例の小
首を傾げる癖の小鳥のような様子で、私の眼の中を覗き込んだ。私は飛び上って、彼女の....
「慾」より 著者:豊島与志雄
ことが出来た。スピードをはやめて飲んだ。その僕の飲みっぷりを見やって、依田はふと
首を傾げる。何を考えてるのか、不気味な存在だ。短く刈りこんだ硬い頭髪、裸になった....
「砂漠の情熱」より 著者:豊島与志雄
ぐるばかりの高さのところに、藁屑や草根や枝葉などが夥しく懸ってるのに、気付いて小
首を傾げる。何のためにそういう塵芥をかけておくのか。登攀を防ぐためであろうか。そ....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
守っていたが、 「またあいつら何かをやり出すな」 言葉に出して呟いた。それから
首を傾げるようにしたが、 「どうもそれにしてもお篠という女が、あのお方の側室にあ....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
は致しませぬ。この眼で見たのでございます」 「そうか」ととうとう十平太も不審の小
首を傾げるようになった。と、見て取った手下どもは一時にゾッと身顫いをした。迷信深....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
五両はどうでござる」 ここまで云って来て黒鴨の武士は、ヒョイと二三歩下ったが、
首を傾げると覗くようにした。 「ただし……」と云うと黒鴨の武士は、今度は二三歩前....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
であったが、ほかならぬ北条左内であった。眼の中に一抹の悶えがある。
と、お菊は
首を傾げるようにしたが、「あのように恐ろしい重荷悪尉の面が、なぜにあなたにはお気....
「京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
、こん度、お芝居をなされる役者の方であろうか――お囃子のご連中であろうか――と、
首を傾げるようなことがございます。しかし、そこは、永年、こうした、入口の番人でお....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
「朱実」 又八は、台所から首を出して、呼んでみた。 「……いねえぞ?」 小
首を傾げる。 前から、予感がないでもなかったので、押入を開けてみると、ここへ来....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
見覚えのない者ばかりなので、自分とは思わなかったのである。 「……はて?」 小
首を傾げると、中でも年長の老武士が、 「もうお忘れじゃろ。われらに、見覚えがない....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
を越えて行くのやらも、また、帝の流離と聞かされても、みかどが流されるとはと、ただ
首を傾げるだけな彼らだった。 その中に、ゆうべ辛くも逃げ果せた児島三郎高徳も、....
「森の石松」より 著者:山中貞雄
ねえ。本当だ。俺達今、町外れまで送って行ったんだ」 「可笑しいね」 と親爺が
首を傾げる。 鶴吉、 「可笑しいと思うのも無理はねえ。女房のお前にも一言も云....