首を縊る[語句情報] » 首を縊る

「首を縊る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

首を縊るの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の物置へはいると、そこに和吉が首を縊《くく》って死んでいたというのであった。 「首を縊るか、川へはいるか、いずれそんなことだろうと思っていました」と、半七は溜息....
狂人は笑う」より 著者:夢野久作
まけに着物も何も取上げられちゃって、妾ほんとうに極りが悪かったわ。着物を引裂いて首を縊るからですってさあ。妾はもう情なくて情なくて………。 御飯を持って来てく....
婦系図」より 著者:泉鏡花
は、ちっとも立つのではなかった。 「覚悟がある、何の覚悟だ。己に申訳が無くって、首を縊る覚悟か。」 「いえ、坂田の畜生、根もない事を、」 「馬鹿!」 と叱して....
獄中生活」より 著者:堺利彦
量を三分の一ぐらいに減じられて、数日の間、チャント正坐させられる。それがつらさに首を縊る者が折々ある。平気な奴でも体重の一貫目くらい忽ち減る。 それから減食で....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
び帰って来ることは出来ぬ。人里にも住めず山にも帰れず、その時いったいどうするぞ?首を縊るかのたれ死にをするか? どっちにしても可哀そうなものだ」 惻隠の情が起....
或る男の手記」より 著者:豊島与志雄
た。俺にだって死ねないとは眼らない! そして私はいろんな自殺の方法を考えて見た。首を縊る……毒を飲む……頸動脈を断ち切る……頭か心臓かに拳銃を打ち込む……然しど....
南国太平記」より 著者:直木三十五
まった。 「二度も、生臭坊主の手込めに逢った上は、恥辱であろうから、死ぬがよい。首を縊るなら、枝が、いろいろとあるし、腹を切るなら、得物は手にあるし――隼人が、....
魔都」より 著者:久生十蘭
類からも見放されてしまい、ここに三十万という金がなければ、文書偽造で喰らい込むか首を縊るかという正念場だ。こうせっぱ詰ったらなんでもする気になるだろう。無理もな....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
。しかるに今かの忠臣義士が一万の敵を殺して討死するも、この権助が一両の金を失うて首を縊るも、その死をもって文明を益することなきに至りてはまさしく同様のわけにて、....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
。庭の松が、ただ慄然とするほど、その人待石の松と枝振は同じらしい。が、どの枝にも首を縊る扱帯は燃えてはおりません。寝そびれた上に、もうこうなっては、葉がくれに、....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
い、船頭などに見られたっても構わないから、此処からそうしよう、併しナア正月五日に首を縊ることになろうとは思わなかった。と云いながら羽織を脱ぎ、袴を取り、帯を解き....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
日のあいだに、縄にしてお出しなさらぬ時は?」 「庭の木で、こうする」 沢庵は、首を縊る手真似をして、舌を出して見せた。 「気でも狂うたのか、あの沢庵坊主、今朝....
雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
の餅を、夢中で食べて、 「――誰からの差入れでございましょうか」 「戸塚の宿で、首を縊るところを、助けて貰った婆といえば、分るといって置いて行ったが」 「助けた....