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首斬り
「首斬り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
首斬りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「職工と微笑」より 著者:松永延造
うに唯一面的に苛酷なのだ。老子のように柔しく広く無関心なのではない。獄吏のように
首斬り台の音丈を音楽だと主張しているのだ。悲しいではないか。バタバタは狂気の一歩....
「倫敦塔」より 著者:夏目漱石
毒じゃが仕方がないわ」と真黒な天井を見て嘯《うそぶ》く。 たちまち窖《あな》も
首斬りもカンテラも一度に消えて余はボーシャン塔の真中《まんなか》に茫然《ぼうぜん....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
た。そうして全く動かなくなった。 その時部屋の戸が開いて一人の大男が現われた。
首斬り役の万兵衛である。巨大な斧を提げている。一渡り部屋の中を見廻わしたが、戸口....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
その人の庫《くら》なんぞを荒したら、並大ていのことじゃあ済みませんぜ。遠島者か、
首斬り台にすわらなけりゃあならねえ。そんなところを目がけずとも、本町通りへ行きゃ....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
ら中へさし入れた。 ぴしりッ。再び手応えあって、洋杖の先は飛んだ。 「念入りな
首斬り仕掛けだ。おお危かった」 と帆村は首をおさえて身慄いした。 また一命を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、それから生命《いのち》を取るという段取りになっている。その生命を取る方法には、
首斬りもあれば鋸挽《のこぎりび》きもある。そのうち、坊主だけは、ただ単に「晒し」....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
の行くえ不明になったと申し上げた方がよかろうという意見が提出された。それがために
首斬り刀はすでに研がれ、市民の安寧維持をゆだねられた青年たちが
首斬り人を用意した....
「青春論」より 著者:坂口安吾
士もあったし、そうかと思うと、主のために殉教し得る光栄を与えてもらえたと言って、
首斬りの役人に感謝の辞と祈りをささげて死んだバテレンがあったりした。当時は殉教の....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
ス領となったのだから、この作の書かれた当時はまだ独立国であった。共に黒人の国で、
首斬りの蛮風がごく普通に行われていたのであろう。テムプル関門には、往時、処刑者の....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
たが、見物人に挨拶したり説教したり、改心をすすめたりして堂々と死ぬので、見物人や
首斬り役人まで改心して信者になる者が処刑のたびに増加した。 これはイカンという....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
士です。石平道人|正三(鈴木九太夫)の門人であった。俗説にこの人、武芸の達人で、
首斬りの役をして、多くの人命を絶ったにより、その罪業消滅のため、自分の像を石に刻....
「審判」より 著者:カフカフランツ
、憲兵、その他の雇いたち、それにおそらくは、私はこう言うことをはばかりませんが、
首斬り人の群れさえも従えております。そして、諸君、この大きな組織の意味はなんでし....
「三国志」より 著者:吉川英治
張松を搦め捕り、家人召使い、一人のこらず拉致して行った。 翌る日、市街の辻に、
首斬りが行われた。みな張松の一家であった。罪状書の高札には、売国奴たる大罪が箇条....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
しに嘘をいって、父君には会わせてもくれず、そのうえ父君をぐみの木河原へ曳き出して
首斬りおッた憎いやつ。……わしはとうから、父君のあだを晴らさいでおこうかと狙って....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
頃までも、藍染屋は役人村と云われたエタ部落の人々とともに、二条城の掃除や、牢番、
首斬り、磔などの監獄事務を掌っていたので知られるが、その青屋を、勝瑞城下にある真....