首根っ子[語句情報] » 首根っ子

「首根っ子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

首根っ子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
城のある町にて」より 著者:梶井基次郎
ると印度人は自分の手を引き込めて、観客の方を向き、その男の手振を醜く真似て見せ、首根っ子を縮めて、嘲笑《あざわら》って見せた。毒々しいものだった。男は印度人の方....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
敷に包んで、米友に背負《せお》わせました。そこで米友は、件《くだん》の風呂敷包を首根っ子に結《ゆわ》いつけ、竹笠をかぶって、跛足《びっこ》の足を引き、例の杖槍を....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
なすって下さいましよ」 道庵先生は幽霊のような変てこな手つきをして、突然茶袋の首根っ子へかじりつくようにしましたから、茶袋は腹が立つやらおかしいやら、 「無礼....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
笑わなかった。 「これでいいのか」 坊主頭を振ってみて、それから例の風呂敷包を首根っ子へ結《ゆわ》いつけて、笠を被《かぶ》ると、 「俺らは急ぎなんだ」 こう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
が、例によって窃《ひそ》かに風呂敷に包んだまま差廻されているのを、米友は無雑作に首根っ子へ結びつけ、 「じゃあ熊公、行って来るぜ、おとなしくしてな」 こう言っ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
れば、灰を持って来て口の中へ頬ばらせるやつもある、鶏をつぶすように手っ取り早く、首根っ子をおっぴねくってしまうやつもある。道庵なんぞは、その手っ取り早いやつで、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
という極めて都合のよい使を言いつけました。 米友はその使命を承って、風呂敷包を首根っ子へ結びつけて、仕立下ろしの袂のある棒縞の着物を着て、長者町の屋敷をはなれ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
匹敵する人物だという。岩倉がどのくらいの人物か知らんが、朝廷にいて、薩摩や長州の首根っ子を取って押えるというのだから、相当なものに相違あるまい。それが西で事を挙....
丹下左膳」より 著者:林不忘
みましたが、 「小僧っ、静かにしろっ!」 一人の手がやにわに伸びて、チョビ安の首根っ子をおさえると同時に、 「女、さわがせてすまんな」 高大之進の声です。静....
竜宮」より 著者:豊島与志雄
そう思え。」 馬方は握り拳をかためて、河童の頭の上に振り上げました。 河童は首根っ子を押えつけられながら、声をしぼって謝りました。 「許して下さい。どうか許....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
。そこで自分だけ引返して来て、群集に雑って魔法を見ていた。と、老人の小太い杖で、首根っ子をしたたか撲られた。息の止まりそうなその痛さ! 無我夢中で逃げて来ると、....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
い、頼母は、油断なく四方へ眼を配った。 納屋の血煙り 「吐かすな!」と、首根っ子に瘤のある乾児が叫んだ。「白々しい三ピン! 何を云うか! ……親分の恋女....
南国太平記」より 著者:直木三十五
え。元通りにするか、殺すか、このままじゃあ、動かさねえんだ――おいっ、折るなら、首根っ子の骨を折ってくれ」 庄吉は、じりじり近づいた。手首がやけつくように、痛....
魔都」より 著者:久生十蘭
で、いずれ明朝鶴を分解してそのカラクリを引出し、今度こそは有無をいわさずに幸田の首根っ子を押えてやろうという大へんな意気込みで、幸田に仕掛を取出されないように、....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
等食堂の前の階段を下りかけていた。幾度か二人はつんのめりそうになった。両腕を互の首根っ子に廻わして、お互にまた引きずったり、凭れかかったりしていた。 「お、よく....