首玉[語句情報] » 首玉

「首玉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

首玉の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俘囚」より 著者:海野十三
その下で吾々《われわれ》は楽しい時間を送りたいんだ。今夜あたり早く帰って、博士の首玉《くびったま》に君のその白い腕を捲《ま》きつけるといいんだがナ」 彼の云っ....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
ら窃と忍び込んで、裏手に待っているから、四つの廻りの拍子木を聞いたら、構わず菊の首玉へかじり附け、己が突然にがらりと障子を開けて、不義者見附けた、不義をいたした....
田園雑感」より 著者:寺田寅彦
人が死んだ葬式の晩に、ある男は十二分の酒を飲んで帰る途中の田んぼ道で、連れの男の首玉にかじりついて、今夜ぐらい愉快に飲んだ事は近来にないという事をなんべんもなん....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
余程な苦しみをして死んだものゝ如く、其の脇へ髑髏があって、手とも覚しき骨が萩原の首玉にかじり付いており、あとは足の骨などがばら/\になって、床の中に取散らしてあ....
恐竜島」より 著者:海野十三
だすと、セキストン伯爵も、一番最後から崖へ手をかけてのぼりはじめた。 ポチは、首玉に綱がむすびつけられ、綱のはしは玉太郎のからだにしっかりとしばりつけてあった....
平凡」より 著者:二葉亭四迷
、母に強求《ねだ》るが、許されない。祖母に強求《ねだ》る、一寸《ちょっと》渋る、首玉《くびったま》へ噛《かじ》り付《つ》いて、ようようと二三度鼻声で甘垂《あまた....
四十八人目」より 著者:森田草平
、お仕置場へ引きだされたら、どんなことがあっても免れようはない。牛や馬のように、首玉へ縄を結えつけておいて、むざむざと屠られるのだ。それはあまりに怖ろしい、あま....
吊籠と月光と」より 著者:牧野信一
。」 僕に続いて靴音高く駆け込んで来た娘は、いきなり僕たちの間を割って七郎丸の首玉にぶらさがった。 七郎丸というのは彼の家に伝わる漁家としての家名とそして持....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
。門番の女は門口の石段の上に立って一同を取鎮めて居た。彼はその傍へ飛んで行って、首玉をグイと掴み上げ、 『オイ、子供は俺が連れて行くとそう云え。欲しけりゃシャー....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
ったろう」と悄れ返っていた。「昨日は酒屋の御用が来て、こちらさまのに善く似た犬の首玉に児供が縄を縛り付けて引摺って行くのを壱岐殿坂で見掛けたといったから、直ぐ飛....
美味放談」より 著者:北大路魯山人
だから見ていると実に不思議なほど簡単だ。それを知らないでだね、あったかい手をして首玉のあたりを握ったりなんかするから、うなぎはくねくねして扱いにくい。名人とかい....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
、ポンポンながら『おんびき虎』の一の乾分蛇の目の熊五郎と言うもんだ。今日は貴様の首玉一つ貰いに来たんだ! 貴様はよくもまア、大正の今日に大塩平八郎なんて奴を冥途....