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「香烟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

香烟の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
運命」より 著者:幸田露伴
第を賜い、宮人を賜われども、辞して皆受けず、冠帯して朝すれども、退けば即ち緇衣、香烟茶味、淡然として生を終り、栄国公を贈られ、葬を賜わり、天子をして親ずから神道....
白くれない」より 著者:夢野久作
わが腕の筋も、連日連夜の遊楽に疲れけむ。やう/\に弱り行く心地しつ。されども彼の香烟の酔ひ醒めの心地狂ほしさはなか/\に切先の冴え昔に増る心地して、血に餓うると....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
りかえ。 支那馬車のむれ。 客桟で人を呼ぶ声。深夜。 やすい煙草――大愛国香烟、長寿牌大号、中国出産|中俄煙公司。 南京豆の皮を吹く砂まじりの風。 水....
丹下左膳」より 著者:林不忘
る。 緋《ひ》の袈裟《けさ》、むらさきの袈裟――高僧の読経《どきょう》の声に、香烟、咽ぶがごとくからんで、焼香は滞《とどこお》りなくすすんでゆく。 亡き父へ....
岩魚」より 著者:佐藤垢石
かに、遠い幕末の夢を結んでいた。近くの寺から僧を頼み、経をあげて貰ったのである。香烟が、低く冬の湖の水の上を流れた。 雅衛は、祖父儀右衛門がどんな死に態をした....
二面の箏」より 著者:鈴木鼓村
何な事をするかも知れない、が妾は死しての後はあの安らかな世に行く様せめては一本の香烟を立ててもらいたいが、それも一度実家を出でてこの家の妻となりしものが、死せる....