香雲[語句情報] »
香雲
「香雲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
香雲の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白髪小僧」より 著者:杉山萠円
すっかり身体《からだ》を浄《きよ》めてお化粧をしました。先ず髪毛《かみのけ》には
香雲木という木に咲いた花の油を注ぎ、白百合の露で顔を洗いました。身には袖の広い裾....
「白くれない」より 著者:夢野久作
牛馬の余瀝の如し。 そが中に突立ちたる奈美女は七宝の大香炉に白檀の一塊を投じ、
香雲|縷々として立迷ふ中より吾をかへりみて、かや/\と笑ひつゝ、此の部屋の楽しみ....
「葛飾土産」より 著者:永井荷風
われる。空襲の頻々たるころ、この老桜が纔《わずか》に災《わざわい》を免れて、年々
香雲|靉靆《あいたい》として戦争中人を慰めていたことを思えば、また無量の感に打れ....
「向嶋」より 著者:永井荷風
んぶんろうぜき》人ヲシテ大《おおい》ニ厭《いと》ハシムルニ至ル。シカシテ風雨一過
香雲地ニ委《ゆだ》ヌレバ十里ノ長堤寂トシテ人ナキナリ。知ラズ我ガ※上ノ勝ハ桜花ニ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
の色だろう。私はマッチを擦る。抓みの厚い土耳古煙草に火をつける。 香炎、香華、
香雲、香海。 心は安く、気はかろし、 揺れ揺れ、帆綱よ、空高く…… いい旅だな....