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「香魚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

香魚の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白髪小僧」より 著者:杉山萠円
たか解ったか。 空行く鳥を追い止むる、それより難《かた》いこの願い。 早瀬の香魚《あゆ》を掬《すく》い取る、それより難いこの願い。 夢かまことかまだ知らぬ....
日本の秋色」より 著者:宮本百合子
も現れていたと思う。そこではすべてが善意と礼儀ぶかさからとり行われ、京都からの生香魚料理万端よろしいのであるが、有三氏は、どちらかというと片苦しげに想像される客....
雁坂越」より 著者:幸田露伴
れずに家へ帰ると、サア怒られた怒られた、こん畜生こん畜生と百ばかりも怒鳴られて、香魚や山※は釣れないにしても雑魚位釣れない奴があるものか、大方遊んでばかりいやが....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
三 鳥沢で休んでいるうちに、またさまざまの雑談がありました。この附近で香魚《あゆ》が捕れてその味が至極よろしいこと、また山葵《わさび》も取れること、矢....
チュウリップの幻術」より 著者:宮沢賢治
光ります。 そこで砥石《といし》に水が張《は》られすっすと払《はら》われ、秋の香魚《あゆ》の腹《はら》にあるような青い紋《もん》がもう刃物《はもの》の鋼《はが....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
なるは源五郎鮒のこつきなます、あれなるはひがいもろこの素焼の二杯酢、これなるは小香魚《こあゆ》のせごし、香魚の飴《あめ》だき、いさざの豆煮と見たはひがめか、かく....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
るは源五郎鮒のこつきなます、あれなるはひがい、もろこの素焼の二杯酢、これなるは小香魚《こあゆ》のせごし、香魚の飴《あめ》だき、いさざの豆煮と見たはひがめか、かく....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
は姉さんで、そっと這《は》うようにして上陸《あが》る―― その折こうも言った。香魚《あゆ》は大きい、とってきてすぐ焼くと、骨がツと放れて、その香《か》のよいこ....
香魚の讃」より 著者:佐藤垢石
一 緑樹のかげに榻(こしかけ)を寄せて、麥酒の満をひく時、卓上に香魚の塩焙があったなら涼風おのずから涎の舌に湧くを覚えるであろう。清泊の肉、舌に....