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馬の耳に念仏
「馬の耳に念仏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
馬の耳に念仏の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
請騙りを致すのをよも善い事とは心得まいがな、手前のような奴は、何を申し聞かせても
馬の耳に念仏同様で益《やく》に立たんから、死んで生れ替って今度は善人に成れ、汝《....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
しを考えて行きたい。民は依らしむべし、知らしむべからず、貧しい者には攘夷もなにも
馬の耳に念仏であろうぞ。小判、小粒、鳥目、いかような世になろうと懐中が豊であらば....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
こるのも、むりはないので。 「そうして、帰ってくるかと思うと、私の言うことなんか
馬の耳に念仏で、そうやって大の字なりの高|鼾《いびき》だ……よし! 今日は一つ、....
「元禄十三年」より 著者:林不忘
しめ、それとなく賄賂を催促するということです――。」 「賄賂の督促など、おれには
馬の耳に念仏だよ。何もやらんのではない。久野に命じて、四十五文の扇箱をやった。」....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
と言ったところで、君には馬念に過ぎないが――」 ここに斎藤が馬念と言ったのは「
馬の耳に念仏」という諺《ことわざ》の略語だと思われる。つまり眼の見えない机竜之助....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
たっている。けれど、こうすさまじく生き過ぎている人間の耳には、色即是空の梵音も、
馬の耳に念仏というものである。男女を埋めている枯れ萱の穂は、大きな波をゆり立てる....