馬の脚[語句情報] » 馬の脚

「馬の脚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

馬の脚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
んがい》の馬市《うまいち》の馬です。今しがた死んだばかりですから。」 「じゃその馬の脚をつけよう。馬の脚でもないよりは好《い》い。ちょっと脚だけ持って来給え。」....
「駒のいななき」より 著者:橋本進吉
『鹿《しか》の巻筆《まきふで》』（巻三、第三話）に、堺町《さかいちょう》の芝居で馬の脚になった男が贔屓《ひいき》の歓呼に答えて「いゝん／＼と云《いい》ながらぶた....
「三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
俺が恥を掻きに戻るようなものだ。 右源太は、行手からくる旅人の足、追抜いて行く馬の脚を、夢のように感じながら （所で、旅銀だ） と、腹巻の上から、手を当てて....
「親友交歓」より 著者:太宰治
うです、たべますか、俺は馬の皮をはぐのは名人なんだ、たべるなら、取りに来なさい、馬の脚一本背負わせてかえします。雉はどうです、山鳥のほうがおいしいかな？ 俺は鉄....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
馬頭横町の甘味を相手に実演「｜夜の窓」の主役をつとめていた。 主馬頭の旧屋敷へ馬の脚が通ってくるなんて、私もこの恐ろしい偶一致にはひそかに戦いていたんだが、通....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
あわれに思うなり。尚牛馬の多く群れたるを遥に見つつ河を渉る。（斗満川）。川畔に牛馬の脚痕の多きを見る。新に柵を以て囲めるを見たり。ここに至りて尚うれし。進んで少....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
喚《おめ》き叫ぶ声、射ちかう鏑《かぶら》の音、山をうがち谷をひびかし、征《ゆ》く馬の脚にまかせつつ……時は正月二十一日、入相《いりあい》ばかりのことなるに、薄氷....
「怪談覚帳」より 著者:田中貢太郎
俳優の木下がまだ田舎まわりの馬の脚であった時、夜、利根川の土手を歩いていると、むこうの方の川縁に時とすると黒....
「白銀の失踪」より 著者:ドイルアーサー・コナン
逃げましたが、ストレーカは何か考えがあってそれを拾っておきました。おそらくそれで馬の脚でもしばるつもりだったのでしょう。で、凹みの底へ降りて行くとすぐに、馬の後....
「阿Ｑ正伝」より 著者:井上紅梅
る者があった。阿Ｑは包まず隠さず自慢らしく彼の経験談をはなした。 阿Ｑは小さな馬の脚に過ぎなかった。彼は垣の上にあがることも出来なければ、洞の中に潜ることも出....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
った。 （一人叩っ切って馬を奪ってやろう） 馬の前脚を諸に立てて、茅野雄をその馬の脚の下に、乗り潰そうと正面から、逼って来た一騎の郷民があった。 乗りかけら....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
方が、静かに顔を外に出して見ながら、言った。 寝帽をかぶった一人の脊の高い男が馬の脚の間から包みのようなものを抱え上げ、それを飲用泉の台石の上に置いて、泥土の....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
走って出て、周章てて引込むし、百姓の女は、赤ん坊を背負って、軒下へ立つし、鶏は、馬の脚下から、飛び立って、駈け込んだ。 （久光ではなかろうか） と、小太郎は、....
「夏の町」より 著者:永井荷風
から麦殻《むぎから》のこぼれ落ちるのを何処から迷って来たのか痩せた鶏が一、二羽、馬の脚の間をば恐る恐る歩きながら啄《ついば》んでいた。人通《ひとどおり》は全くな....
「春心」より 著者:田中貢太郎
をするとは、なんだ、何もかも判ってるぞ」 岡本は半ちゃんを見た。 「それでは、馬の脚だろう、伴れて来い」 「うん」 半ちゃんはまた出て往った。岡本は元の座へ....