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「馬廻り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

馬廻りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
ろ》以後心掛も宜しく依《よっ》て此度《このたび》新地《しんち》二百石に召し返され馬廻り役|被仰付候旨《おおせつけられそうろうむね》被仰出候事《おおせいだされそう....
阿部一族」より 著者:森鴎外
が出来ない。島原で城に乗り入ろうとしたとき、御先代がお呼び止めなされた。それはお馬廻りのものがわざと先手《さきて》に加わるのをお止めなされたのである。このたび御....
名君忠之」より 著者:夢野久作
……御老人までがその連れでは拙者、立つ瀬が御座らぬ。塙代与九郎の家は三百五十石、馬廻りの小禄とは申せ、先代|与五兵衛尉が、禁裡馬術の名誉以来、当藩馬術の指南番と....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
柄喜兵衛という男があった。名前はなんだか老人らしいが、その時はまだ十九の若侍で御馬廻りをつとめていた。父もおなじく喜兵衛といって、せがれが十六の夏に病死したので....
川中島合戦」より 著者:菊池寛
せる恰好をしていた。 今や、信玄の周辺人なく好機逸すべからずとみてとった謙信は馬廻りの剛兵十二騎をしたがえて義信の隊を突破し信玄めがけて殺到して来た。禅定のい....
斬られたさに」より 著者:夢野久作
。 そう考えるうちに若い平馬の腕が唸って来た。 ……自分はお納戸向きのお使番馬廻りの家柄……要らざる事に拘り合うまい……。 とも考えたが、気の毒な若侍の姿....
白くれない」より 著者:夢野久作
賀昧心斎より柳生流の皆伝を受くるに到りぬ。 此時、われに縁談あり。藩内二百石の馬廻り某氏の娘御にしてお奈美殿となん呼べる今年十六の女性なりしが、御家老の家柄に....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
ろうかと思われる。 こうした純芸術家肌の能静氏の処へ今を時めく宰相公のお納戸組馬廻りの格式を持った翁が恭しく訪問した情景は正に劇的……小説的なものであったろう....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
の家へ縁付いて来たのは、今年で丁度十七年前の事、元私の良人は小出様の御家来で、お馬廻り役を勤め、百五十石頂戴致した黒川孝藏と云う者でありましたが、乱酒故に屋敷は....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
切伏せ首を取る。先んぜられたり、心外、と二人も駈入りて手痛く戦う。氏郷本陣の小姓馬廻りまで、ただ瞬く間に陥《おと》せ、と手柄を競って揉立《もみた》つる。中にも氏....
忘恩」より 著者:田中貢太郎
土佐の侍で大塚と云う者があった。格はお馬廻り位であったらしいがたしかなことは判らない。その大塚は至って殺生好きで、狩猟....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
でげすぜ、仙台も中納言でござんしょう、六十四万石でげすぜ、百五十石ではお前さん、馬廻りのごくお軽いところじゃがあせんか、そんなはずはございませんよ、おからかいな....
未来の天才」より 著者:豊島与志雄
外な問いが落ちかかった。 「秋田です。」 「お家は士族ですか。」 「はい。祖父が馬廻り役を勤めてたとか聞いたことがあります。」 「御両親は?」 「母は丈夫ですが....
雪の宿り」より 著者:神西清
のおん痛わしい御最後でございました。当年十六歳の六郎殿は、この日東の総大将として馬廻りの者わずか五百騎ばかりを以て、天界橋より攻め入る大敵を引受け、さんざんに戦....
南国太平記」より 著者:直木三十五
、人間って奴は何が大切だって、出世が大切だ。大工上りでも、出世すりゃ、先祖代々、馬廻りで候のが、ぺこぺこお叩頭すら。お前が、俺の女房になってみな、化粧料だけで、....