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「馬糞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

馬糞の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
。オーイ、剛力ィ――」と叫んで見たが、応《こた》うるものは木精《こだま》ばかり、馬糞《うまくそ》剛力どこをマゴ付いている事やら。 その内に再び雨さえ降って来た....
」より 著者:黒島伝治
一つの雑音も聞えたことはなかった。それが、雪の中で冬を過し、夏、道路に棄てられた馬糞が乾燥してほこりになり、空中にとびまわる、それを呼吸しているうちに、いつのま....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
また別の効果が現れるものである。 用紙は私は茶ボール紙を使用する、これは普通の馬糞紙よりも滑らかであって色もいい。 粉末の絵具は塗った時と乾いた時とはまった....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
によって、絵の調子を、強めたり弱めたりする事が出来ます。 色紙を当てると、次に馬糞紙の様な厚紙を、これもガラスと同じ大きさに切ってすて、周囲を細い色紙か何かで....
野道」より 著者:幸田露伴
ていると、東坡巾の先生は※然として笑出して、君そんなに感服ばかりしていると、今に馬糞の道傍に盛上がっているのまで春の景色だなぞと褒めさせられるよ、と戯れたので一....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
な恋愛を深めて行った。 学校での労働はますばかりであった。日曜日も作業があり、馬糞を荷車につんで運んだり、畠仕事や防空用水の水汲みなどをやった。勉強の時間はわ....
風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
りと云われて、やっぱり一瞬はキリリとまなじりを決するので、踏みしだかれて、路上の馬糞のように喘いでいる姿も思う。私の予感は当っていて、その後娼家の娼婦に接してみ....
生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
、こういうものでもみなこれが如来であります。「仏とはなんぞや」「乾屎※」かわいた馬糞であると答えた禅宗の坊さんがあったはずであります。「仏とは何であるか」「かわ....
ばけものばなし」より 著者:岸田劉生
即ち、田を河の如くに渡るとか、糞尿のために入って風呂をつかうような事をするとか、馬糞を牡丹餅として食うとか、皆同一規である。これは自己の智識記憶がその暗示となっ....
朝顔日記の深雪と淀君」より 著者:上村松園
車の中などでも、昔のように丸髷や文金などの高雅な髪を結った人が少なくなりまして、馬糞をのせたような手つくねの束髪を余計に見るようになりましたが、どんなに上等な美....
曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
るかい。――土産のしるしだ取ってきねえ」 京山はこういって、蜜柑箱に一杯詰めた馬糞を馬琴の膝許へ叩き付けるが否や、如何にもさばさばしたように笑いながら、一目散....
不在地主」より 著者:小林多喜二
北海道の農村には、地主は居なかった。――不在だった。文化の余沢が全然なく、肥料や馬糞の臭気がし、腰が曲って薄汚い百姓ばかりいる、そんな処に、ワザワザ居る必要がな....
迷信解」より 著者:井上円了
あり。紙包みを開き見るに、その中には木の葉あるのみ。折り詰めを開き見るに、土塊と馬糞あるのみ。ここにおいて、老僕輩は全くこれを老狐の所為となし、自らこれにだまさ....
贋物」より 著者:葛西善蔵
の空家があるというので、揃って家を出かけた。瀬音の高い川沿いの、松並木の断続した馬糞に汚れた雪路を一里ばかりも行ったところが、そのG村であった。国道沿いながら大....
」より 著者:カフカフランツ
ラムは報告を待っているのだ。君は、走りながらとんぼ返りをやるかわりに、馬小屋から馬糞を取り出すことを先にやるんだ」 「おやじは靴屋です」と、バルナバスはためらわ....