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馬糞紙
「馬糞紙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
馬糞紙の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「死までを語る」より 著者:直木三十五
楽しみで、当時一冊、三銭位であったであろうか、彩色した袋の中に入っていて、中は、
馬糞紙の粗末なものであったが、それだけが、私の買ってもらった唯一のものである。 ....
「清貧の書」より 著者:林芙美子
ってみた。 六 長いこと、人間が住まなかったからであろう、部屋の中は
馬糞紙《ばふんし》のような、ボコボコした古い匂《にお》いがこもっていて、黒い畳の....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
また別の効果が現れるものである。 用紙は私は茶ボール紙を使用する、これは普通の
馬糞紙よりも滑らかであって色もいい。 粉末の絵具は塗った時と乾いた時とはまった....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
によって、絵の調子を、強めたり弱めたりする事が出来ます。 色紙を当てると、次に
馬糞紙の様な厚紙を、これもガラスと同じ大きさに切ってすて、周囲を細い色紙か何かで....
「魔都」より 著者:久生十蘭
客は、ほとんど満足に椅子に掛けているものなぞはない。いずれも酒場のお仕着せらしい
馬糞紙製の王冠をすッとこ冠りにし、顎の先から酒の雫を垂らしながら、男と女が繩のよ....
「書物を愛する道」より 著者:柳田国男
書店を覗いて、書棚の色彩からほぼ其土地の文運を察知したものであった。ところが所謂
馬糞紙の箱に入れる風が始まって、菊判四六等々の大きさ以外に、外から本の性質を見当....