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馬鹿
「馬鹿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
馬鹿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
味線で、「梅にも春」か何かを弾いていたが、それがすむと、急に、ちゃんぎりを入れた
馬鹿|囃子《ばやし》が始まった。橋の上の見物がまた「わあっ」と哂《わら》い声を上....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
うございます。さもないと、あるいは私の申上げようとする事が、全然とりとめのない、
馬鹿げた事のように思召《おぼしめ》すかも知れません。何故《なにゆえ》かと申します....
「或る女」より 著者:有島武郎
を越されているのかしらんという不安までが心の平衡をさらに狂わした。
「田川博士は
馬鹿《ばか》ばかで、田川の奥さんは利口ばかというんだ。はゝゝゝゝ」
そういって....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
する事が彼れをいやが上にも仏頂面《ぶっちょうづら》にした。「敵が眼の前に来たぞ。
馬鹿な面《つら》をしていやがって、尻子玉《しりこだま》でもひっこぬかれるな」とで....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
その時、ぎょっとして無劫《むごう》の世界を眼前に見る。
世の中の人は私の述懐を
馬鹿々々しいと思うに違いない。何故なら妻の死とはそこにもここにも倦《あ》きはてる....
「親子」より 著者:有島武郎
ょう」 と言ってみた。それを聞くと父の怒りは火の燃えついたように顔に出た。 「
馬鹿なことを言うな。この大事なお話がすまないうちにそんな失礼なことができるものか....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
きをおく。「始めて美人を花に譬えた人は天才であるが、二番目に同じことをいった人は
馬鹿だ」とヴォルテールがいった。少くとも智的生活に固執する人は美人を花に譬える創....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
しきれな相に、私の言葉を奪ってこう云った。 探偵でせえ無けりゃそれで好いんだ、
馬鹿正直。 而して暫くしてから、 だが虫かも知れ無え。こう見ねえ、斯うやって這....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
う。 食ったものが好く消化れると云うことは、人間の生活のうちにあってはなかなか
馬鹿にならないものなのだ。一切のことが消化によるとも云える。芸術家に創作的情熱を....
「初雪」より 著者:秋田滋
あ、陰気ッたらないのね!」 すると、こんどは良人が笑いだして、こう云った。 「
馬鹿なことを云っちゃアいけないよ。住めば都さ。見ていてごらん、お前にもここが好く....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
るよう願います。」 サラはこの手紙を父に見せると、父は一笑に附して、科学者が、
馬鹿な事を書いたものだといった。ファラデーは段々と熱心になる。サラは返事に困って....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
はずれてよく光るのが路を横ぎって流れ、彼をおどろかした。なにかのはずみで、大きな
馬鹿な甲虫がまごついて飛んできて彼にぶつかろうものなら、このあわれな男は魔女のま....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
、教会へ出かけて行って、新たにできた友達の代りをつとめた。冬が来た。その冬はまた
馬鹿に寒気がきびしかった。浄めのお水をかけることを稼業にしている老人は、可哀そう....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
古 だが収入がなくっちゃおまえんちも暮らせないね。 とも子 知れたこってすわ、
馬鹿馬鹿しい。 沢本 じゃやはりドモ又がいったように、君はどこかに岸をかえるん....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
いませんでした。「もし金のことが発覚すれば、三人同罪で牢屋へ行くのだ。」と伊作は
馬鹿正直な太郎右衛門に言い含めて置いたのでした。 太郎右衛門と、太郎右衛門のお....