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馬鹿を見る
「馬鹿を見る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
馬鹿を見るの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犯人」より 著者:太宰治
《あお》さ、紅葉のはかなさ、美しさ、空気の清浄、社会の混沌《こんとん》、正直者は
馬鹿を見る、等という事を、すべて上《うわ》の空《そら》で語り合い、お弁当はわけ合....
「根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
小主水の花魁でも斯うなったら何うも仕様があるまい、事がグレ蛤《はま》となった時は
馬鹿を見るのが己《おい》ら一人だ、あれもいや/\海上に連れられて行《ゆ》く、イヤ....
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
カモ前例のない一円本の宣伝、講談社の広告には欺かれない連中も、ツイ、ヒッカカリて
馬鹿を見るに至り、今後は如何なる広告も信認するに足りないものとの悪例を示した事実....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
まいはないようなものであるが、こっちもそのつもりで腹を締めて掛からないと、飛んだ
馬鹿を見ることにもなる。吉原へ行くのもいいが、よくそのつもりでいて貰いたいと言っ....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
ってるところなんだ」
「奮発は結構だがね。あんまり人の云う事を真《ま》に受けると
馬鹿を見るぜ。一体君は人の言う事を何でもかでも正直に受けるからいけない。独仙も口....
「不審庵」より 著者:太宰治
ほめる事。これは最も大切である。これを忘れた者は茶客の資格が無いものと見なされて
馬鹿を見る事になるのである。夏は炉のかわりに風炉を備えて置く事になっているが、風....
「旅愁」より 著者:横光利一
だから、押してみようがない。一人でああかな、こうかなと思ってみているだけで、一番
馬鹿を見るのはどうも僕のような気がするんですよ。え、どうなんです、いったい?」
....
「穴」より 著者:黒島伝治
際には、帳尻を合わしていない、投げやりな、そういう者に限って人のいゝ男が、ひどい
馬鹿を見るのだ。 憲兵が取調べる際にも、やはり、その弱点を掴むことに伍長と上等....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
をひねっているところだ」 「相変らずはぐらかしますねえ、まともに口をきいていると
馬鹿を見る……まあ、それはいいとして、あいつが屋根を通らなかったというゆえんは、....
「藪の鶯」より 著者:三宅花圃
のお伝という一幕を出しもしようが。おまえの気がきまらなくって。からを蹈んだ日には
馬鹿を見るからネー。 男「うたぐりも人にこそよれだ。ヒーヒーたもれに人ヲつけ。 ....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
どということはまた、なまじ肚からの芸人ではなくて近代の学問もしているだけにどうも
馬鹿を見るようで、要するにつまりひと口に「金」の性能がまったくにわからなかったの....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
眼を着けて内部の事情を疎かにすると、露国政府は沢山金を使ってかえって飛んでもない
馬鹿を見ることがあるかも知れんと思う。
チベット人は非常に外国人を歓待す....
「夜寒に火を囲んで懐しい雑炊」より 著者:北大路魯山人
とで、誰にでもわけなくできるものである。誤って大そうに考えるようなことがあっては
馬鹿を見る。まず普通のお粥を拵える。できたお粥の中に水を切ったかきのむき身を入れ....
「人格を認知せざる国民」より 著者:新渡戸稲造
そ、これだけの話も出来るのである。 時々、胸襟《きょうきん》を開いて話をしては
馬鹿を見る、度々「お前もか」というような目に遇《あい》て、失望することが多い。要....