馳せ参ずる[語句情報] » 馳せ参ずる

「馳せ参ずる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

馳せ参ずるの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
もかなり目にあまるほどの振舞いが見えてきた。またそれだけに彼の門を叩きその幕下に馳せ参ずる者も増加し、その方面では凄い信望があるという人物だった。そのような人物....
田原坂合戦」より 著者:菊池寛
熊本の城下に於てさえ、向背の議論が生ずる有様で、ついに池辺吉十郎等千余人、薩軍に馳せ参ずることになった。 私学校の変に次いで、西郷|起つとの報が東京に達すると....
四条畷の戦」より 著者:菊池寛
加して居る。佐野佐衛門氏綱の軍忠状に依ると、合戦の日の五日の日にまで、敵には続々馳せ参ずる兵があったと云う。此の敵に対し堂々の陣を張る事が不得策であるのは、明瞭....
純粋小説論」より 著者:横光利一
を、一人の作者が尽く一人で掴むことなど不可能事であってみれば、何事か作者の企画に馳せ参ずる人物の廻転面の集合が、作者の内部と相関関係を保って進行しなければならぬ....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
くて宗教と神学と形而上学と神秘思想と等々であったのである。処が文芸復興の旗の下に馳せ参ずるように見えた評論家の或る者達は、復興されるべき文芸の内に、「文学」は無....
社会時評」より 著者:戸坂潤
の利害感情によって家庭的淳風を馴致している。「わが君様」の身辺にはお家の一大事に馳せ参ずる多数の内臣外臣が控えており、わが君様の教授会に於ける器量の如何によって....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
しまいました。道庵先生の如きは興味を以てこの貧窮組に賛成をしたけれども、貧窮組に馳せ参ずるもののすべてが、道庵先生の如き無邪気な煽動者《せんどうしゃ》ばかりでは....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ペケ芝居として彼を侮蔑していた。 それでも彼の成功を見て、その風を望んで麾下に馳せ参ずる者もあった。別に一派を起こそうとする者もあらわれて来た。それと同時に、....
三国志」より 著者:吉川英治
におかないものであった。 「――ああ名文だ。これを読めば、おれでも兵を引っさげて馳せ参ずるな」 曹操は感心して、すぐ檄を諸州諸郡へ飛ばした。 英雄もただ英雄....