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「馴らし〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

馴らしの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
両国の秋」より 著者:岡本綺堂
ら楽屋へ運び込まれるまで、彼女はなんにも知らなかったのである。多年可愛がって使い馴らしている蛇が自分を絞める筈がない。まったく暑気あたりで眼が眩《くら》んだもの....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
申さねえわけでもござんせぬが、実あ、こないだうちここへ御主人のお供致しまして、馬馴らしに参りますうちに六松と昵懇《じっこん》になって、あいつの手引で行くようにな....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
屋で囃し立てる猫の踊りは皆こうして仕込むので、富蔵もふた月ほどかかってこの白猫を馴らした。 根気よく馴らして教えて、猫もどうやら斯うやら商売物になろうとしたと....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
んです。ほんとうの池鯉鮒様はそんな事はありませんが、贋い者になるとふだんから蛇を馴らして置く。なんでも御符に針をさして置いて、蛇の頭をちょいちょい突くと、蛇は痛....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。鷹匠の光井金之助が、二人の同役と連れ立って、きのうの午すぎから目黒の方角へお鷹馴らしに出た。鷹匠はその役目として、あずかりの鷹を馴らすために、時々野外へ放しに....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ゆる人間にも永遠なる神々にも、静かに和らぎて 胸の中深く、知恵と思慮ある決断をも馴らし従えぬ。 渾沌よりエレボスは生れ、暗き夜もまた生れ、 やがて夜より※、と光....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
としては堅くるしい、ほんの少し身分の違う男女間の言葉|遣いに復一は不知不識自分を馴らしていた。 「妙なところを散歩に註文するのね。それではいいわ。榎木町で」 ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
えと思いますんでね。なまじあッしなぞが飛び出すよりも、こういうことこそお殿様が肝馴らしには打ってつけと存じまして、実あ首長くしながら毎日々々お帰りをお待ち申して....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
んと乗馬が好きになったと言うよりも、寧ろ馬が可愛くなって来たのでございます。乗り馴らした馬というものは、それはモー不思議なほど可愛くなるもので、事によると経験の....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
あったものと見える。一首は、大海の水底のように深く君をおもいながら、裳を長く引き馴らして楽しく住んだあの菅原の里よ、というので、こういう背景のある歌として哀深い....
競漕」より 著者:久米正雄
。久野は片手にストップ・ウォッチを持ち、片手に望遠鏡を押えて息を殺した。彼らは手馴らしに数本を漕いだ後、今や力漕に入ろうとしている。「さ行こう!」と言う舵手の声....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
るうちに、胸苦しくなって来るのです。それで、母も孔雀さんも、前々から、身体だけは馴らして置いた方がいい――と云うものですから、彼処の廻転椅子で、その稽古をする気....
新案探偵法」より 著者:小酒井不木
に犬を馴らすことは中々困難でしたけれど、彼は後には犬の性質を知って、比較的容易に馴らし得るようになりました。野犬を馴らすよりも、飼犬を馴らすことが比較的に容易で....
革命の研究」より 著者:大杉栄
ばならない一時的現象に過ぎない。不動は死だ。こういった考えに近代科学はわれわれを馴らした。 が、この考えはまだほんの昨日からのことだ。アラゴはわれわれとほとん....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
ます。 始めは何気ない四方八方のお話を遊ばしていらしたのですが、軈て印度で飼い馴らしたという恐しい毒のある黒蛇の籠を出してお見せになり、これを放すと直ぐ人の首....