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「馴る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

馴るの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
人なりと評せしこと出でたり。されば、梵土には表面梵天を祀る堂なし。これ見馴れ聞き馴るるのあまり、その威を涜《けが》すを畏れてなり。近ごろ水兵などが、畏き辺《あた....
十二支考」より 著者:南方熊楠
牝馬と交合し、ついに竜駒を生む、※※にして馭し難く、竜駒の子はじめてすなわち駕に馴る、この国多く善馬出る所以なり、諸先志に聞きて曰く、近き代に王あり号《な》づけ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
を取ることを事ともしない。蝶、蜻蛉、蟻、蚯蚓、目を遮るに任せてこれを屠殺したが、馴るるに従うて生類を捕獲するすさみに熟して、蝙蝠などは一たび干棹を揮えば、立処に....
源氏物語」より 著者:紫式部
と涙が流れてきた。夕霧の脱いだ単衣の袖を、夫人は自分の座のほうへ引き寄せて、 「馴るる身を恨みんよりは松島のあまの衣にたちやかへまし どうしてもこのままでは辛....
道連」より 著者:豊島与志雄
間黙って歩いていった。空車の音だけが、がらがらがらがら呆けた音を立てている。聞き馴るれば馴るるほど気にかかってくる音だった。この男は一体何だろう、とそんなことを....
書記官」より 著者:川上眉山
あるを、客|擦れたる婢の一人は見つけ出して口々に友の弄りものとなりぬ。辰弥は生得馴るるに早く、咄嗟の間に気の置かれぬお方様となれり。過分の茶代に度を失いたる亭主....
申訳」より 著者:永井荷風
旧習を墨守しようと欲しても到底墨守することの出来ない事がある。おおよそ世の流行は馴るるに従って、其の始め奇異の感を抱かせたものも、姑《しばら》くにして平凡となる....