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馴鹿
「馴鹿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
馴鹿の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
色々と区別を付ける事あたかもわが邦で鷹や馬に色々種別を立てたごとし。サモエデスは
馴鹿《となかい》に注意深き余りその灰褐色の浅深を十一、二の別名で言い分け、アフリ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の文化の遺跡が、南フランスや北部スペインの石灰洞の壁に描かれた、おもにマンモスや
馴鹿や馬などの、着色画に残ってはいるが、しかしこの時代の芸術家の頭に往来していた....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
り落してしまったようなことだ。 「あの女は、寒気に充分な抵抗力がある。なにしろ、
馴鹿がいるあたりの北カナダへいってさえ、肉襦袢姿で平気でいれる奴だ。しかし、どう....
「道標」より 著者:宮本百合子
とであった。伸子たち二人が秋山宇一のところにいたら、そこへ、シベリア風のきれいな
馴鹿《となかい》の毛皮外套を着て、垂れの長い極地防寒帽をかぶったグットネルが入っ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
は専ら野馬猟を事とし、その肉を食用したので、野馬の遺骨を観《み》、当時の人が骨や
馴鹿《トナカイ》角に彫り付けた野馬の図から推して、その野馬は小柄で身重く、※《た....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
ムステルダム発行の鉄砲雑誌「火器」に寄せた。そのなかで氏は、灰色兎・栗鼠・蜂鳥.
馴鹿・かんがるう・野犬などを虐殺するイギリス人の狩猟趣味を指摘し、これらの灰色兎....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
悉く焼きつくしてどうやら林へ移ったらしい。 南洋原始林の大山火事! 鹿や兎や
馴鹿は自慢の速足を利用して林から林へ逃げて行く。小鳥の群は大群を作って空の大海を....
「海豹島」より 著者:久生十蘭
の隙間からその奥へ入って行くと、洞穴はあっけなく四五間で行きどまりになり、羊歯や
馴鹿《となかい》苔が岩の腹に喰いついているのが認められるだけで、人が住んでいるよ....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
病院へ送られるところだった。 「満寿子さん、形見をくれるつもりなら、ルロンの黒い
馴鹿《となかい》のハンド・バッグたのむよ」 と怒鳴ったら、わかったとみえて笑い....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
るな。 誰だ、いったい。あの桃いろのスカアトを跳ね跳ねして、まるで乳房の張った
馴鹿のように踏っているのは。 すばらしい、すばらしい。 心は安く、気はかろし、....