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駁
「駁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
駁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「彼」より 著者:芥川竜之介
と、ほとんど議論にはならないものだった。しかし僕等は本気《ほんき》になって互に反
駁《はんばく》を加え合っていた。ただ僕等の友だちの一人、――Kと云う医科の生徒だ....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
息《こそく》の見《けん》であると云う。――二人は、各々、自説を固守して、極力|論
駁《ろんばく》を試みた。
すると、老功な山崎が、両説とも、至極道理がある。が、....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
よ》どうにも口が出せなくなった本間さんは、そこで苦しまぎれに、子供らしい最後の反
駁《はんばく》を試みた。
「しかし、そんなによく似ている人間がいるでしょうか。」....
「片信」より 著者:有島武郎
るものを言い加えたりした一文が、存外に人々の注意を牽《ひ》いて、いろいろの批評や
駁撃《ばくげき》に遇うことになった。その僕の感想文というのは、階級意識の確在を肯....
「想片」より 著者:有島武郎
ろう。そして私の短文がわずかにその口火をなしたのにすぎない。それゆえ始めの間の論
駁《ろんばく》には多くの私の言説の不備な点を指摘する批評家が多いようだったが、こ....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
るにかかわらず、同じ名の下に繰返さるるまったくべつな主張と、それに対する無用の反
駁《はんばく》とが、その熱心を失った状態をもっていつまでも継続されている。そうし....
「弓町より」より 著者:石川啄木
詩の存在の理由を肯定するただ一つの途《みち》である。 以上のいい方はあまり大雑
駁《おおざっぱ》ではあるが、二三年来の詩壇の新らしい運動の精神は、かならずここに....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
ると申し、また或る者は偶然災害が続くものであって決して原因のあるものではないと反
駁をいたしておるようなわけであります。私個人の考えといたしましては、どうも気が変....
「海底大陸」より 著者:海野十三
人は、はげ頭をつるりとなでて、言葉をついだ。 「ええ、拙者はまずクイ先生の説を反
駁します。先生の御説は、たいへん面白いのでありますが、ざんねんなことに、史実を無....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
まま引込んでしまうことは許されない。そこでまた、相手方の攻撃点に対して、猛烈な反
駁を試みた。 そのような押し問答が二三回続いたあとで、ついに双方の間に、一つの....
「米」より 著者:犬田卯
は何一つ出来ねえくせ助親父。」 浩平にとっては、そのことに関する限り、何とも反
駁は出来なかった。実際、すでに七人もの子を産んで、今度で八人目、これからさきもそ....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
のことゆえ、そのままにいたしおき候も、他人より右ようのことを話されなば、人さきに
駁撃する小生ゆえ、なまじいに右ようのことを話し出し、かえって笑わるることと存じた....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
弁難論争した頃は、六号活字の一行二行の道聴塗説をさえも決して看過しないで堂々と論
駁もするし弁明もした。 それにつき鴎外の性格の一面を窺うに足る一挿話がある。或....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
を配して新旧思想の衝突を描いたのであると、極めて漠然たる話をした事があった。大雑
駁にいえばツルゲーネフ等に倣って時代の葛藤を描こうとしたのは争われないが、多少な....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
れヤソ教にあらずの攻撃をきたし、一方よりは理学者、哲学者より、これ真理にあらずの
駁論を招き、孤軍両敵の間に介立し、四面援声をなすものを見ず。その欧米諸州に振るわ....