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駄作
「駄作〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
駄作の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「風の便り」より 著者:太宰治
生きているのと同じ速度で、あせらず怠らず、絶えず仕事をすすめていなければならぬ。
駄作だの傑作だの凡作だのというのは、後の人が各々の好みできめる事です。作家が後も....
「ろまん灯籠」より 著者:太宰治
《めん》であって、まことは弱く、とても優しい。弟妹たちと映画を見にいって、これは
駄作だ、愚作だと言いながら、その映画のさむらいの義理人情にまいって、まず、まっさ....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
から、その最もけだかい味を出すには名人を要する。茶にもいろいろある、絵画に傑作と
駄作と――概して後者――があると同様に。と言っても、立派な茶をたてるのにこれぞと....
「愛と美について」より 著者:太宰治
う鬼の面であって、まことは弱く、とても優しい。弟妹たちと映画を見にいって、これは
駄作だ、愚劣だと言いながら、その映画のさむらいの義理人情にまいって、まず、まっさ....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
ター・スコットを思う。突然破産し・次いで妻を失い・絶えず債鬼に責められて機械的に
駄作を書き飛ばさねばならなかった・晩年のスコットを。彼には、墓場のほかに休息は無....
「ヴィヨンの妻」より 著者:太宰治
」 「お仕事が、おありですから」 「仕事なんてものは、なんでもないんです。傑作も
駄作もありやしません。人がいいと言えば、よくなるし、悪いと言えば、悪くなるんです....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
ぐと急に便意を催す。今度の日曜こそと思うと雨が降るし、傑作を作りましょうと思うと
駄作が生まれる。私の如き不精者がたまたま散髪屋へ行くと本日定休日という札が掛けて....
「『井伏鱒二選集』後記」より 著者:太宰治
るが、井伏さんはそれに頑固に反対なさって、巻数が、どんなに少くなってもかまわぬ、
駄作はこの選集から絶対に排除しなければならぬという御意見で、私と井伏さんとは、そ....
「探偵小説とは」より 著者:坂口安吾
を発表する、次々と多作を強いられて、職業作家となると、マンネリズムにおちいって、
駄作を濫発するようになる。 多作して
駄作を作らぬ方法として、私は探偵作家に合作....
「推理小説論」より 著者:坂口安吾
リスチー女史につぐ天才であり、筆も軽く、謎ときゲームの妙味に終始し、濫作しつつ、
駄作のすくない才人であるが、トリックや推理の確実性、合理性という点で、クリスチー....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
行く状は凄愴とも何とも形容を絶した偉観である。 したがつて読物のほうは十や二十
駄作の連発をやつてもたちまち生命に別条をきたすようなおそれはないが、映画のほうは....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
条の形式や全体の様式の形骸にとどまっていて、その生命とするところは晩唐のだらけた
駄作とは根本的に正反対である。概して多くの写真は撮影のかげんで殆どその面影もわか....
「片隅の幸福」より 著者:種田山頭火
私は一茶の句を読むと多少憂鬱になるが、同時にまた、いわば片隅の幸福を感じて、
駄作一句を加えたくなった。―― ひとり住めばあをあをとして草 (「愚を守る」初版本)....
「三八九雑記」より 著者:種田山頭火
の連作には、夫として父としての真実が樹明的手法で表現されている。 私は貧交ただ
駄作を贈って、およろこびのこころを伝える外なかった。 雪となつたが生れたさうな....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
番職人歌合せ」の絵を見ると、筆結・弦売・轆轤師・饅頭売・賽磨・甲細工・草履作・足
駄作・唐紙師・箔打・鏡|磨・玉|磨・硯士・鞍細工・葛籠作・箙細工・枕売・仏師・経....