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「駄洒落〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

駄洒落の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
取ると、早速その書類の写しにとりかかったものである。若い官吏どもは、その属僚的な駄洒落の限りを尽して彼をからかったり冷かしたり、彼のいる前で彼についてのいろんな....
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
な冷酷な役人根性もまた桂内閣お得意の産物なるか、咄《とつ》! (四)変な駄洒落《だじゃれ》 憤慨ばかりが能ではあるまいから、一つ汽車中の駄洒落を御愛嬌....
突貫紀行」より 著者:幸田露伴
り宝丹《ほうたん》を貰《もら》い受けて心地ようやくたしかになりぬ。おそろしくして駄洒落《だじゃれ》もなく七戸《しちのへ》に腰折《こしお》れてやどりけるに、行燈《....
温情の裕かな夏目さん」より 著者:内田魯庵
というのは自分も話し客にも談ぜさせることに実に妙を得た人だった。元来私は談話中に駄洒落を混ぜるのが大嫌いである。私は夏目さんに何十回談話を交換したか知らんが、た....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
き合わされたおのぶサンの第一声。サーカスにいるだけにズケズケと言う。悪口、諧謔、駄洒落連発のおのぶサンは一目でわかる好人物らしい大年増。十歳で、故郷の広島をでて....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
の色を、青丹よし、奈良漬けの香も嗅げぬ若草色に蒼ざめてくれるわ!」 相も変らぬ駄洒落を飛ばして、きっと睨みつけると、あやし、あやし、不思議の檜はすっと消えて、....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
って、真面目にお念仏でも唱えるなら格別、「蛸とくあのく鱈。」などと愚にもつかない駄洒落を弄ぶ、と、こごとが出そうであるが、本篇に必要で、酢にするように切離せない....
偶然の産んだ駄洒落」より 著者:九鬼周造
駄洒落を聞いてしらぬ顔をしたり眉をひそめたりする人間の内面生活は案外に空虚なもの....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
の隙から見える。と、時々チュッチュッという艶めかしい私娼の口を鳴らす音が、嫖客の駄洒落や鼻唄もまじって、二人の耳へまで届いて来た。 だがここの土間はしずかであ....
名古屋スケッチ」より 著者:小酒井不木
寺があつて、俗にこれを梅ぼしの観音といふ。梅ぼしとは、『おゝ酸!』(大須)といふ駄洒落だが、実は先年まで、観音堂の裏手に『大酸』ならぬ『大あま』旭遊廓があつて、....
茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
様な訳である、若し記述して面白い様な茶であったら、それはつまらぬこじつけ理窟か、駄洒落に極って居る、天候の変化や朝夕の人の心にふさわしき器物の取なしや配合調和の....
大阪の可能性」より 著者:織田作之助
けるとは限らないのだ。平常は冗談口を喋らせると、話術の巧さや、当意即妙の名言や、駄洒落の巧さで、一座をさらって、聴き手に舌を巻かせてしまう映画俳優で、いざカメラ....
四十年前」より 著者:内田魯庵
なく、空しく伝統の圏内に彷徨して指を啣えて眼を白黒する外はなかった。中には戯文や駄洒落の才を頼んで京伝三馬の旧套を追う、あたかも今の歌舞伎役者が万更時代の推移を....
現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
切り型一通り覚え込むさえ三年や五年はかかるものである。しかもまだその上|幇間的|駄洒落に富まざるべからざる要が加わるのである。この道、青山翁などは純に下手くそな....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ころが、絵画的ということに附随して歌の方に流れ込んだ今一つの特色があった。それは駄洒落である。一体古代の笑いは敵魔|懾伏の魔法であったことが民俗学の方から次第に....