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駅馬
「駅馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
駅馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「流行暗殺節」より 著者:佐々木味津三
れこれと駄々はこねんというお約束です。道中、お歩きもなるまいと思うて、こっそりと
駅馬を雇うて参りました。すぐお乗り下さいまし!」 否やを言うひまもなかった。―....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
、江戸にいる家老に申しつけて、日光を中心にした四十里の地方と、江戸からの道中筋、
駅馬などを残らず吟味《ぎんみ》させましたところが」 「殿様! ちょっとお耳を!」....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
います。 お松が堂の前を掃いていると、雑木林を隔てて街道の彼方《かなた》から、
駅馬の鈴が響いて来て、馬子の唄がのんきに耳に入りました。続いて鶏と犬との声が遠く....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ものご》いをし、追従《ついしょう》的な流し目を使う、聖ヨハネみたいな少年。また、
駅馬車の奥に頭を下にして寝そべりながら、鼻唄《はなうた》のいろんな端くれを不意に....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
求を評議して、次のような名目で彼に年三千フランを与えることに定めた。四輪馬車代、
駅馬車代、及び教区巡回の費用として、司教へ支給。
その一事は市民の物議を醸《か....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
していらい、サン・ヴィクトルの濠《ほり》や植物園などに沿っている古い狭い街路は、
駅馬車や辻馬車《つじばしゃ》や乗合い馬車などの群れが毎日三、四回激しく往来するた....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
込んで、その鉛を少し「ちょろまかした」というので、ごく尊敬されていた。ある者は、
駅馬車がひっくり返るのを見たというので、ごく尊敬されていた。またある者は、市民の....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
Pantin trime dans le sabri.
(犬が吠える、パリーの
駅馬車が森の中を通るらしい。)
〔Le dab est sinve, la da....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
という、あのイギリスふうの雅致は、まだフランスに行なわれていなかった。その楽園を
駅馬車の動揺に任し、その神秘を馬車の軋《きし》る音で貫かせ、旅籠屋《はたごや》の....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
六つの年に、俺にはもう親父も母親もなかった。夏には、路傍の埃のなかに逆立ちをして
駅馬車の窓から一スー二スーを投げてもらった。冬には、はだしで泥のなかを歩いてさ、....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
室は深々とした沈黙に支配されて、それまでは、耳に入らなかった潮鳴りが耳膜を打ち、
駅馬車の喇叭の音が、微かに聴えてきた。 ところが、その一瞬後に、事態が急転して....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
、あらゆる理由から、フランスを去られる方が一番いいんです。じゃあ、わっしは馬車と
駅馬を雇って来ましょうか?」 「それは事務ですな。」とロリー氏は、すぐさま彼の几....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
の上を飛ぶように滑っていくのですが、これは愉快なことで、僕の考えでは、イギリスの
駅馬車に乗るよりもずっとずっと楽しいものです。毛皮にくるまっていれば寒さもひどく....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
へ納め物に行くからといって自分の村から馬を連れて来る訳ではなく、その駅々からして
駅馬を徴発して其馬で運送を続けて行くのですから、日に三里かよく行って四里位しか行....