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駆付け
「駆付け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
駆付けの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
第一報飛ぶ 若きハリ・ドレゴは、折角こうして怪奇きわまるゼムリヤ号の狂態現場に
駆付けながら、これ以上手をつけ得ないことをたいへん口惜《くや》しがった。 断崖....
「家」より 著者:島崎藤村
まあ、乗るか反るか、一つやッつけろと言うんで。あるところへ一日の中に九|度も車で
駆付けさして、しかも雨のドシャ降りの日に、この店を活かすなり殺すなりどうなりとも....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
した。 仏像を背負って出て来た貫一を、やはり前四夜と同じように遠方から見咎めて
駆付けて来る縞馬姿の刑事! 貫一はピストルを握って、刑事の首に覘いをつけた。今夜....
「火星探険」より 著者:海野十三
乗組員は、いそいで無電室へ集った。寝たばかりの連中も、寝台からはね起きて無電室へ
駆付けた。 「もしもし、KGO局ですね。……そうですよ、危機一髪のところで墜落を....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
遺書にうたってある一週間の過ぐるのを待たで、この手紙を受取るとすぐ帆村のところへ
駆付けたほどに、春部カズ子は聰明な女だ。 「そうなんです。何故とも訳は分らないの....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
くて嬉しくて耐《たま》らない。雑誌社から送って来るのを待ちかねて、近所の雑誌店へ
駆付けて、買って来て、何遍か繰返して読んでも読んでも読飽《よみあ》かなかった。真....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
! と若い女の声。魂ぎる声。 這ったか、飛んだか、辷ったか。猟夫が目くるめいて
駆付けると、凍てざまの白雪に、ぽた、ぽた、ぽたと紅が染まって、どこを撃ったか、黒....
「津浪と人間」より 著者:寺田寅彦
」なのである。 災害直後時を移さず政府各方面の官吏、各新聞記者、各方面の学者が
駆付けて詳細な調査をする。そうして周到な津浪災害予防案が考究され、発表され、その....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
、成程|大けえ間違えになりやんした」 角「それがサ間違えで、そうすると其の猟人が
駆付けて来て、死骸を見て魂消て、あゝ宇内か知んなかった、己が浪人して居るのを世に....
「世界の裏」より 著者:国枝史郎
自宅で瓦斯自殺をします」と書いてあった。O君は驚いて、その時間に彼女のアパートへ
駆付けた。部屋へ入ってみると、彼女は半死半生の有様で、ベッドに倒れてい、瓦斯ラン....