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駆足
「駆足〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
駆足の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「オリンポスの果実」より 著者:田中英光
・バッジを落してきたのです。
モオラン(Morning-run)と称する、朝の
駆足《かけあし》をやって帰ってくると、森さんが、合宿|傍《わき》の六地蔵の通りで....
「かのように」より 著者:森鴎外
てくれ給え。君は僕の事を饒舌《しゃべ》る饒舌ると云うが、君が饒舌り出して来ると、
駆足になるから、附いて行かれない。その、かのようにと云う怪物の正体も、少し見え掛....
「画の悲み」より 著者:国木田独歩
をやめずんば彼もやめないという風で、思わず時が経ち、驚ろいて二人とも、次の一里を
駆足で飛んだこともあった。 爾来数年、志村は故ありて中学校を退いて村落に帰り、....
「堺事件」より 著者:森鴎外
歩度を緩めさせようとしたが、浅野家のものは耳にも掛けない。とうとう細川家のものも
駆足になった。 大阪に着くと、九挺の駕籠が一旦長堀の土佐藩邸の前に停められた。....
「海底都市」より 著者:海野十三
は廊下へ出ると、すたすたと右手の方へ歩き出した。その足の速いことといったらまるで
駆足《かけあし》をしているようだ。僕は博士を見失ってはたいへんと、けんめいに後を....
「火星探険」より 著者:海野十三
そういえば、たしかにベルがけたたましく鳴っていた。それにつづいてさわがしい人声や
駆足の音を耳にしたが、あれが総員退去せよとの警報だったんだ。今になって気がついて....
「変った話」より 著者:寺田寅彦
う罪悪とおよそ懸けはなれたと思われる清浄|無垢の人間が、自分も他人も誰知らぬ間に
駆足で飛んで来てそうした淵の中に一目散に飛込んでしまうこともあるようである。心の....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
向いもしませんでしたが、ただ僕を一目ぎろりと見た眼付きの気持の悪さときたら、僕は
駆足をした時のようにびっしょり汗が出たくらいです。出て来た人たちは女の子の家の者....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
込んでやるんだからな。おい、小僧、歩くんだ。とっとと出て行け、どうか、ずんずん、
駆足でな。」 シルヴァーの顔は観物だった。激怒のために眼玉は跳び山しそうだった....
「姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
の釣り場までは三里あまりある。藩士は、夜半の丑刻に勢揃いして、竿を担いで釣り場へ
駆足訓練をした。もちろん、藩公が先導であった。 そして、武士一同は巖上に立って....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
、
愛くるしい娘の子が両の腕に力を籠めて、
あなたの頸に抱き附いた時、
先を争う
駆足に、遥か向うの決勝点から
名誉の輪飾があなたをさしまねいた時、
旋風にも譬え....