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「駈け付け〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

駈け付けの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
をあずかっている三浦屋四郎兵衛は分別者《ふんべつもの》であった。彼はおくればせに駈け付けて来て、すぐにこの持て余した狼藉者を召捕る法を考え付いた。彼は火消しども....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
と、あるとき王婆の息子が人殺しの罪に問われることになったので、母は一行のところへ駈け付けて、泣いて我が子の救いを求めたが、彼は一応ことわった。 「わたしは決して....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
かりました。番頭は驚いて逃げたので幸いに無事でしたが、その騒ぎを聞いて社務所から駈け付けて来た山伏の何某は、出合いがしらに一と太刀斬られて倒れました。これが第一....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
よだつ話で、彼はたちまち一面の火焔に包まれてしまった。それを見つけて妹の伊佐子が駈け付けた時はもう遅かった。それでも何とかして揉み消そうと思ったのか、あるいは咄....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
た。 近所で聞きあわせて、塚のぬしの夫へ知らせてやると、夫をはじめ、一家の者が駈け付けて、試みに塚をほり返すと、赤児は棺のなかに生きていた。女の顔色もなお生け....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
べ一頭の虎が城内に跳り込んだので、半日のあいだ城門を開かなかった。軍人らが城内に駈け付けて虎を射殺し、その肉を分配して食ってしまった」 彼はいつまでも帰らず、....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
うに思われたので、鄂はふたたび矢をつがえようとするところへ、邸内の者もおどろいて駈け付けた。主人の李公は鄂と姻戚の関係があるので、これも驚いて奥から出て来た。鄂....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
して、その次第を報告すると、司令部の方でも大騒ぎになって、当直の将校たちもすぐに駈け付けてみると、死んでいるのは確かに向田大尉殿でありました。」 「あなたも現場....
異妖編」より 著者:岡本綺堂
病にかかったという通知をきょうの夕刻に受取ったので、伊四郎は取りあえずその見舞に駈け付けたのである。叔母はなにかの食あたりであったらしく、一時はひどく吐瀉して苦....
鰻に呪われた男」より 著者:岡本綺堂
方に暮れてしまいまして、ともかくも電報で東京へ知らせてやりますと、父もおどろいて駈け付けました。兄の夏夫さんも松島さんも来てくれました。 それにしても、なにか....
火薬庫」より 著者:岡本綺堂
して、その次第を報告すると、司令部の方でも大騒ぎになって、当直の将校たちもすぐに駈け付けてみると、死んでいるのは確かに向田大尉殿でありました。」 「あなたも現場....
青蛙神」より 著者:岡本綺堂
りそうも無いと云うじゃあないか。中二のところへも知らせたと云うから、中二は直ぐに駈け付けたろうけれど、わたし達もこうしちゃいられない。お前さん、早く行って様子を....
五色蟹」より 著者:岡本綺堂
くも水を飲ませてその女を介抱しているうちに、その声を聞きつけて宿の男や女もここへ駈け付けて来た。 女は表二階に滞在している某官吏の細君であった。この人も混雑を....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
た主人が俄かに出仕するといい、これは唯事でないと見た権右衛門は、すぐに師冬の館へ駈け付けて注進すると、師冬は蒼ざめた顔をいよいよ蒼くした。彼はさりげなく権右衛門....
叔父と甥と」より 著者:岡本綺堂
たる叔父の悲み、なかなかにいい尽すべくもあらず。小林蹴月君も訃音におどろかされて駈け付け、左の短尺を霊前に供えられる。 今頃は三途の秋のスケッチか 蹴月 書き....