駈け足[語句情報] » 駈け足

「駈け足〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

駈け足の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
さるのこしかけ」より 著者:宮沢賢治
》ける用意をなさい。ここは最大急行で通らないといけません。」 楢夫も仕方なく、駈け足のしたくをしました。 「さあ、行きますぞ。一二の三。」小猿はもう駈け出しま....
特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
腕をつける場所が、ちょっと心配になるのでしてナ、背嚢を背負うのに邪魔になったり、駈け足に邪魔になったりするのでは困るですからなあ」 両氏の話を聞いていると、あ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
やろう」 なんと返事をしたらいいかと、女は少し躊躇している間《ひま》に、元八は駈け足で近寄った。彼は若い女にこすり付いて云った。 「さあ、おれが送ってやろう。....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
半七はその間に二、三軒用達をして来ようと思って、早々に源次の家を出た。それから駈け足で二、三軒まわって途中で午飯を食って、御厩河岸の渡に来たのは、八ツ(午後二....
旅愁」より 著者:横光利一
このごろのは何が何んだか分らない。どうして良いのか見当がつかぬのですよ。明治以来駈け足をしすぎて、心臓が飛び出たのだ。」 沖の云い方に一同どっと笑ったものの、....
人造人間の秘密」より 著者:海野十三
、小きざみな足取で歩きだした。生きている兵士の二倍ぐらいの速さである。 「全速、駈け足、おい!」 ひゅーンと、妙な機械的な呻りがしたかと思うと、人造人間縦隊は....
大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
行艇の中は、ずいぶん規律がきびしかった。作業中は身がるいときは、どんなときでも、駈け足ときまっていた。ちょうど、帝国海軍の水兵さんと同じようであった。これはでき....
崩れる鬼影」より 著者:海野十三
上った坂の途中に鉄の格子の見えるのを指しました。 「うん。あれが門だな。よォし、駈け足だッ」 私達二人は夢中で草深い坂道を駈けあがりました。 「門は締っている....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
てい重かった。二人の力はすぐに足りなくなった。一つの俵を引きずって帰っては、また駈け足をしていって、別な一つの函を担いで帰るという有様だった。 でも人間の一心....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
知ることが出来よう。 物を書きながら苦しむことがあった。後から後からと空想が、駈け足で追っかけて来るからであった。文字にして原稿紙へ書き取る暇さえ、ゆっくり与....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
走って行く。三度も四度も行手の方から猩々の鳴き声が聞こえて来る。ラシイヌはこれも駈け足で二人の後を追っかけた。 こうして幾分走ったろう? 暗い大きな建物の蔭か....
月の夜がたり」より 著者:岡本綺堂
た。 師匠の家は根岸だ。とてもそこまで帰る元気はないので、彼は賑やかな夜の町を駈け足で急ぎながら、これからどうしようかと考えた。かのばあさんはあとから追って来....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
すぜ。きかない気の老婆もあるものだ」 お杉ばばは今、駕かきの一人が、何処からか駈け足で持ってきた竹柄杓の水をごくりと一口飲んでいた。それを、権叔父へ渡して、 ....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ら」 お通がいったが、返辞をしないので、そっと背の方をのぞいてみると、城太郎は駈け足で玉串御門の前まで行き、そこに立って、ぴょこんとお辞儀をしていた。 冬の....
チャンプルー」より 著者:山之口貘
を、彼等の細君が買いとる。それを竹製の大きな笊に入れて、頭にのせ、大手を振り振り駈け足で、二里の道を那覇の市場まで売りにきたものである。 飛魚は、輪切りにして....