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駒寄
「駒寄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
駒寄の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
のうちにあって、むかしは然るべき殿上人の住居であったのを無体に横領して、車寄せを
駒寄せに作り変えたのであった。 「権右衛門、来たか。これへ。」 取次ぎの家来に....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ことを知っている彼は、狗《いぬ》のように腹這いながらそっとその溝へもぐり込んで、
駒寄せの石のかげに顔をかくして、二人の立談《たちばなし》に耳を引き立てていた。 ....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
てぞ見つる梅の初花 明治四十年頃の歌です。その梅なども、もとよりありません。昔
駒寄せのあった向側に机を並べて、来会者に記名させる人々が待っています。筆を持ちま....
「食べもの」より 著者:佐藤垢石
あるから、ふざけ放題。 世の中が配給制度になる前の、群馬郡北部地方である国府、
駒寄、清里、金古、上郊の久留馬、車郷、桃井その他の榛名の中腹、あるいは山麓地方に....
「芳川鎌子」より 著者:長谷川時雨
いう事が知れた。その家では、まるで交通|遮断《しゃだん》とでもいうように表門には
駒寄《こまよ》せまでつくって堅く閉じ、通用門をさえ締切ってしまった。それは老伯の....
「青年」より 著者:森鴎外
毛利某という門札が目に附く。純一は、おや、これが鴎村の家だなと思って、一寸立って
駒寄の中を覗いて見た。 干からびた老人の癖に、みずみずしい青年の中にはいってま....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
の背を見送った。が、正成は一巡それらのたくさんな顔をながめ廻しただけだった。もう
駒寄せへ出てその姿は郎従たちの上に高くそびえ、すぐその手綱を館門の外から右へむけ....