騒擾[語句情報] »
騒擾
「騒擾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
騒擾の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青年と死」より 著者:芥川竜之介
。
――ここにもある。
――そら、そこへ逃げた。
――逃がすな。逃がすな。
騒擾。女はみな悲鳴をあげてにげる。兵卒は足跡をたずねて、そこここを追いまわる。灯....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
。車はこれがために傾斜して、まさに乗り合いを振り落とさんとせり。 恐怖、叫喚、
騒擾《そうじょう》、地震における惨状は馬車の中《うち》に顕《あら》われたり。冷々....
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
を占領する者も、また彼らには他人であった。 その夜、リザベッタは、市街の混乱と
騒擾《そうじょう》とを恐れて出演してはいなかった。彼女は極度に興奮していた。夏の....
「運命」より 著者:幸田露伴
指揮衛青をして撃攘に力めしめ、都指揮|劉忠をして戦歿せしめ、山東の地をして一時|
騒擾せしむるに至りたるもの、真に是れ稗史の好題目たり。之に加うるに賽児が洞見預察....
「見えざる敵」より 著者:海野十三
のウルランド氏そのひとに外ならなかった。 彼は、もうかれこれ十日あまりも、町の
騒擾を見てくらしているのだった。彼は、ショーウインドーらしき大きな硝子をとおして....
「死者の書」より 著者:折口信夫
叫びである。山々のこだまは、驚いて一様に、忙しく声を合せた。だが、山は、忽一時の
騒擾から、元の緘黙に戻ってしまった。 こう。こう。お出でなされ。藤原|南家郎女の....
「便乗型の暴力」より 著者:坂口安吾
輪には八百長が多いというところに便乗して、八百長くさいと独断するや、モッブ化して
騒擾を起し、売上金を強奪するに至っては、これは逆に素人衆の賭場荒しである。競輪騒....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
井正雪の謀反事件も、天草島原の一揆事件も、その指導者は浪人群だった。別木、林戸の
騒擾事件から、農村に起こった百姓一揆の、指導者もおおかた浪人者なのだ。そういう危....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
く叛いて屡※人民を略す。誰人を遣はしてか、以て其の乱を平げん。 とありて、東国の
騒擾には蝦夷以外他に暴神多きことを認め給えり。さらに天皇の日本武尊に下し給える「....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
傷つきましょう。私はむしろいつもうろうろと休息を知らない私のたましいのふつつかな
騒擾があなたの生活をみだすことをおそれています。自分の近くに unruhig な....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
る。桟敷の手摺りをたたく者がある、しまいには鬨をつくって囃し立てるという未曾有の
騒擾を演出したので、他の観客もおどろかされた。わたしはその実況を見ていないので、....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
杯は、いまも副総長室のテーブルの上に置かれ、これを見る世々のイギリス人に、過去の
騒擾と、国史の悠久を思い起こさせる物となっている。 内輪の熱意と公衆のひいきに....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
神経の中を流れるのが分かる。
この符を書いたのは神ではあるまいか。
己の内生活の
騒擾を鎮めて、
歓喜を己の不便な胸のうちに充たし、
己の身を取り巻いている自然の....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
わかってきたのです。 そうすると先日の洪水にも何か関係があり、市内に起る最近の
騒擾はすべて彼に関係があるということが判るのですなア。恐ろしい男ですな。ロシアの....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
線になった。だが一曲弾いただけですっと居なくなってしまった。若い学生たちの乱酒と
騒擾とに驚いたのだろう。食堂ではチンと澄ましている。それが今夜は鼠色の眼鏡をかけ....