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験者
「験者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
験者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
けぶり》と、右往左往に泣き惑っている女房たちの袴の紅《あけ》とが、あの茫然とした
験者《げんざ》や術師たちの姿と一しょに、ありありと眼に浮かんで、かいつまんだ御話....
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
田屋支店」だろうということになったが、こんな和文漢訳の問題が出ればどこの学校の受
験者だって落第するにきまっている。
通信部は、日暮れ近くなって閉じた。あのいつ....
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
むじゅん》だと思っていないらしい。
現に今日《きょう》、和泉式部を訪れたのも、
験者《げんざ》として来たのでは、勿論ない。ただこの好女《こうじょ》の数の多い情人....
「性急な思想」より 著者:石川啄木
の群に投ずるような気持で、(その実落第者でありながら。――及第者も落第者も共に受
験者である如く、神経組織の健全な人間も不健全な人間も共に近代の人間には違いない)....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
流を眼前に展くに足るべきである。然しそれをなし得るためには、詩人は必ず深い愛の体
験者でなければならぬ。出でよ詩人よ。そして私達が直下に愛と相対し得べき一路を開け....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
氏の牛疫撲殺に評価人として出張することとなった。僕ははじめて牛疫を見るという無経
験者であるから、すこぶる気持ちは良くないがやむを得ないのだ。それに僕が評価人たる....
「壊れたバリコン」より 著者:海野十三
貰っては私が困るのですがね。というのも実はこの物語の主人公であり、又同時に尊い実
験者であるところの私の亡友Y――が亡くなる少し前に、是非私に判断して呉れという前....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
スターベルヒの心理実験があるからで……。最初|喧騒(Tumult)と書いた紙を被
験者に示して、その直後、鉄路(Railroad)と耳元で囁くと、その紙片の文字の....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
場へ歩み入りました。 と見ると、室内には白衣を着た五十|余歳と思わるる一人の修
験者らしい人物が居て、鄭重に腰をかがめて私達を迎えました。 『良うこそ……。かね....
「白髪鬼」より 著者:岡本綺堂
ます。」 「しかし……。」と、わたしは考えながら言いました。「試験場には大勢の受
験者が机をならべているんでしょう。しかも昼間でしょう。」 「そうです、そうです。....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
ろが或る時、研究室で飛んでもないことが起りました。超短波を盛んに起して置いて、実
験者がそれに手を近づけましたのですが、本当は先ず手を先に電極板の間に入れて置いて....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
さきを評議した。侍従はともかくも難波津へ逃げ下ろうと言った。采女は伯耆の大山の霊
験者のもとへひとまず落ち着こうと言った。その意見がなかなか一致しないので、小坂部....
「迷信解」より 著者:井上円了
人をしてますます不思議に思わしむるものである。従来、民間にてこれを治する法は、修
験者のごときものを雇い、祈祷を行い、本人を責めて、「汝、なんのために来たりしや、....
「何を作品に求むべきか」より 著者:小川未明
に富んだ事件であろうと、それについて真に深刻なる人生味を感ずる者は、実に、この経
験者自身を措いて、他には決してないであろう。 所詮、芸術は、いかに如実に、現実....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
少年は編入試験を受けたのでしたが、今度は立派に合格しました。しかも五十人近くの受
験者のうちで十人の合格者があったのでしたが、その少年は二番で合格したのでした。 ....