驕児[語句情報] » 驕児

「驕児〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

驕児の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
乞食学生」より 著者:太宰治
と寝そべってしまった。眼をつぶると、ひばりの声が聞える。 若き頃、世にも興ある驕児《きょうじ》たり いまごろは、人喜ばす片言|隻句《せっく》だも言えず さなが....
ろまん灯籠」より 著者:太宰治
病床の粥腹《かゆばら》では、日頃、日本のあらゆる現代作家を冷笑している高慢無礼の驕児《きょうじ》も、その特異の才能の片鱗《へんりん》を、ちらと見せただけで、思案....
運命」より 著者:幸田露伴
謂善く奕する者も日に勝って日に敗るゝものなり。然るに一敗の故を以て、老将を退け、驕児を挙ぐ。燕王手を拍って笑って、李九江は膏梁の豎子のみ、未だ嘗て兵に習い陣を見....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
脂下ってるだろう。だが、江戸の作者の伝統を引いた最後の一人たる緑雨の作は過渡期の驕児の不遇の悶えとして存在の理由がある。緑雨の作の価値を秤量するにニーチェやトル....
私本太平記」より 著者:吉川英治
そかに、自分の居る位置も、そっと、見まわさずにいられない。 しかも、高時という驕児は、噴火山上に、昼の手枕だ。 道誉は、にっと、冷ややかな笑みをふくんで、彼....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
生のまに、その成果をみようとしたものです。それをもっても分かることは、ただ一門の驕児慢臣を作るがための栄花が彼の本志であったわけではありません。 けれど凡人清....