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驚き
「驚き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
驚きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
こちらへ歩いて来る。が、顔ばかりになった時、ちょっと立ちどまって何かを見る。多少
驚きに近い表情。
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人だかりのまん中に立った糶《せ....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
」
それは内気な彼女には珍らしい棘《とげ》のある言葉だった。武夫はお芳の権幕に
驚き、今度は彼自身泣きながら、お鈴のいる茶の間へ逃げこもった。するとお鈴もかっと....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
盗みにはいったお大名屋敷が七十六軒、盗んだ金が三千百八十三両二分だというのだから
驚きます。盗人じゃございますが、なかなかただの人間に出来ることじゃございません。....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
やく我に返って見ますと、同僚は急に私の顔色が変って、椅子ごと倒れそうになったのに
驚きながら、皆私のまわりへ集って、水を飲ませるやら薬をくれるやら、大騒ぎを致して....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
》と一しょに、逞《たくま》しい黒犬に跨って、空から舞い下って来たのですから、その
驚きと云ったらありません。
髪長彦は犬の背中を下りると、叮嚀にまたおじぎをして....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
したそうでございます。その容子《ようす》がどうも物盗りとも存ぜられませんので、御
驚きの中にも若殿様は不審に思召されたのでございましょう。それまでじっとしていらっ....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
たない中に、思いもよらず三浦から結婚の通知が届いたじゃありませんか。その時の私の
驚きは、大抵御想像がつきましょう。が、驚いたと同時に私は、いよいよ彼にもその愛《....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ひらりと身をかわしたと思うと、たちまちどこかへ消えてしまったのです。僕はいよいよ
驚きながら、熊笹《くまざさ》の中を見まわしました。すると河童は逃げ腰をしたなり、....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
の時何か冷たい物が、べたりと彼女の背中に触《ふ》れた。
「しっ!」
彼女は格別
驚きもせず、艶《なまめ》いた眼を後《うしろ》へ投げた。そこには小犬が尾を振りなが....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
《きた》の方《かた》じゃぞ。」と、小声に教えて下さいました。
わたしはさすがに
驚きました。
「北《きた》の方《かた》と申しますと、――成経様はあの女と、夫婦に....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
好い」 遠藤は鍵穴に眼を当てたまま、婆さんの答を待っていました。すると婆さんは
驚きでもするかと思いの外、憎々しい笑い声を洩らしながら、急に妙子の前へ突っ立ちま....
「墓」より 著者:秋田滋
うこの世の人ではなくなってしまったのです。 断末魔の苦しみがつづいている間は、
驚きと恐怖のあまり、わたくしにはもう何がなにやら解らなくなり、落ついて物を考える....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
えて書送りたり。折返して今度は伯父よりの手紙に、学資を失いて活版職工となりしよし
驚き気遣うところなり、さらに学資も送るべし、また幸いに我が西京に留学せし頃の旧知....
「寡婦」より 著者:秋田滋
伝統になっていたのです。こと、情熱に関する限り、彼女たちはどのような事が起ろうと
驚きもしなかったのです。彼女たちの前で、誰かが、性格が相容れぬために対立してしま....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
筈もない。 然るに湧き返る青年達の血潮は玄海灘から吹きつける肌寒い夜風位いには
驚きません。歌論は歌論へ、秋月は歌心へ、帰り行く友を送ってそこらまでの心算がやが....