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驚き入る
「驚き入る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
驚き入るの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
《たんぼ》に差しかかると、淳庵が感に堪えたようにいった。 「今日の実験、ただただ
驚き入るのほかはないことでござる。かほどのことを、これまで心づかずに打ち過したか....
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
黙して聞きおるなり。米の安からぬ世に、さりとは無用の人のために冗職を設けることと
驚き入るばかりなり。かかる人物は、当分史蹟天然物保存会の番人として神社を守らしめ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
首をひねったんだからね。ところが、聞いてみると、まったく右門のだんなの天眼通にゃ
驚き入るじゃござんせんかい。孫太郎虫の元締めは越中屋新右衛門のはずだ、こっちを洗....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
も云うし、木仏だとも云う。本当に御座るか御座らないか、それすらわからないのだから
驚き入るほかはない。理想的と云っても現実的と云っても、天下これ以上の商法の名人は....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
》く。この距離七十二マイル、その間数千フィートの峻坂を二度上下せにゃならぬとは、
驚き入るのほかなし。 『甲陽軍鑑』一六に、馬に薬を与うるに、上戸《じょうご》の馬....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
の膨大な数の図書を整理し始めるのだとすると、官吏の文化的努力における怠慢に吾々は
驚き入る他はない。書籍の退蔵などは驚くに値いしないのである。 図書やその他の資....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
は人情の表裏反覆というものの甚だしいことを、今更のように学びました、何かにつけて
驚き入ることばかりでございます」 一学は眼に涙をたたえて昂奮すると、駒井はしん....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
× さなきだに不思議な妖精界の探検に、こんな意外の景物までも添えられ、心から
驚き入ることのみ多かった故か、その日の私はいつに無く疲労を覚え、夢見心地でやっと....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
たようじゃった。お兄上の主殿どのから、きょうお出向き先の御意志を聞いて、何とも、
驚き入るばかりでおざった。さまでの、公明正大な御勇気をもって、臨まれるものとは思....