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驚き顔
「驚き顔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
驚き顔の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
問題になった。寿平次の妻お里は妻籠から、半蔵が旧い弟子の勝重は落合から、いずれも
驚き顔に半蔵のところへ見舞いに来て、隣家の主人伊之助と落ち合った時にも、その話が....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
浪子はにっこり、ちらと武男の顔をながめて 「その上に――」 「エ? 何です?」
驚き顔に武男はわざと目をみはりつ。 「存じません、ほほほほほ」さと顔あからめ、う....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
母「いえ/\お國や、その孝助は私の為には実の忰でございます」 と云われて両人は
驚き顔して、後へもじ/\とさがり、 母「さア、私が此の家へ縁付いて来たのは、今年....
「狼疾記」より 著者:中島敦
したり、うす蒼く微かな翳《かげ》をもったりして、並んでいる。三造は酔ざめの眼で、
驚き顔にそれをぼんやり眺めた。それから窓際を離れ、しばらくの間M氏のことも先刻の....
「博物誌」より 著者:岸田国士
ップとが置いてある。おまけに、ぶらんこや小さな鏡まで取りつけてある。 で、人が
驚き顔で訊ねると―― 「僕はこの鳥籠を見るたんびに、自分の寛大さを嬉しく思うのさ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
た事が出来たよ。郷里《くに》から急に嫁の事を言って来てね」小山「ナニ、嫁の事」と
驚き顔。 第六十六 嫁の宣告 大原は心の苦《くるし》みに堪《た》えざる如く幾度....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
いなぞといい出したら、母なぞはびっくりして、眼を回してしまうかも知れません。その
驚き顔が、今から眼の前に散らついてくるようです。しかし、どうしても結婚させてくれ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
いて、自分の髪へ手をやってみると、髷がない。 「や、や? ……」 撫でまわして
驚き顔をしている間に、根の元結がほぐれて、鬢の毛はばらりと顔にちらかった。 「や....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
らしい」 領家の門前には、先ぶれをうけた代官の松永経家、書記の引田妙源などが、
驚き顔を並べて出迎えていた。 ――頃はもう夜半をすぎた時刻だった。 「経家、昨....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
のご脱出を扶けたりしてきた、あの岩松吉致なのである。 「や、この深夜に」 と、
驚き顔に。 「何事のお越しで?」 やがて、明王院の一室に小さい灯がともされた。....