驚倒[語句情報] »
驚倒
「驚倒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
驚倒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「秋山図」より 著者:芥川竜之介
下《ごんか》に答えました。
「神品です。なるほどこれでは煙客《えんかく》先生が、
驚倒《きょうとう》されたのも不思議はありません」
王氏はやや顔色を直しました。....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
おり、天下無類の黙り虫の変わり者にかかわらず、おどろくべき才腕を現わして、一世を
驚倒させたあの戦慄《せんりつ》すべき切支丹《きりしたん》宗徒の大陰謀を、またたく....
「放送された遺言」より 著者:海野十三
のなので、発明ができあがってしまえば後になってはいかなる大発明といえどもいっこう
驚倒するほどの価値はなく、むしろなにゆえにかくも長い間こんな平凡なことが人間にわ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
なのだ。これで見ていると、深夜とて真昼のように見えるのだ」 「ほう、――」と僕は
驚倒するより外なかった。「で、貴下はこの器械でいつも何を覗いているのですか。なに....
「赤外線男」より 著者:海野十三
力であるか。 「しかしこれは真の驚きではなかった。後になって予を発病に近いまでに
驚倒せしめるものがあろうとは、今日の今日まで考えたことがなかった。それは実に、吾....
「黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
。この事については、最早長くは書くまい。 叔父重武に関する秘密は、文字通り僕を
驚倒させた。本当に僕は一時気が遠くなったほどだった。 僕は以前から叔父に――と....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
あった。 其中には又ヴヮンダイクの著名なエチングの複製画があった。英国印刷界を
驚倒したメヂチ版の複製画があった。ニコルソンの飄逸な筆に成った現代文豪の肖像画等....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
実のことのように思われる。その証拠には近古史談に次のような史詩が掲載されてある。
驚倒す暗中銃丸跳るを、野田城上|笛声寒し、誰か知らん七十二の疑塚、若かず一棺湖底....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
帰ったわけでしょう。彼は、新聞界空前のそのニュースを撒き散らして、全世界の人々を
驚倒させるでしょう。新聞記者として、彼は世界一運のいい奴ですよ」 と、僕は羨し....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
や、腰のまわりに結びつけた、面まで青い、森の悪魔のように見えて、猟夫を息を引いて
驚倒せしめた。旦那の智恵によると、鳥に近づくには、季節によって、樹木と同化するの....
「影のない犯人」より 著者:坂口安吾
ろか、この邸内から追んだされるかも知れないというから、玄斎が神蔭流の奥儀に反して
驚倒したのは仕方がなかった。ミズミズしい老体もムザンに打ちしおれて、 「実に狂六....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
子をそのバーから、追い出してしまうなども一策だが、しかしもっと、主人と新子とを、
驚倒させる方法はないかしらと、しきりに考えながらも、圭子には、ちょっと気を更えた....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
るにすぎないが、亭主をバラバラにしたり、ズロースをかなぐりすてて天下の野郎どもを
驚倒させるのは、女の子なら誰でもできる下の下のことと心得るべきである。 昔はケ....
「アーニイ・パイルの前に立ちて」より 著者:小林一三
んとしている。しかしながら、彼等は必ずや「アーニイ・パイル」の行届いた経営方式に
驚倒し、その後塵を嘗めて、よちよちながらも学ばんとするに至るであろう。 労働争....
「独逸の範とすべき点」より 著者:国枝史郎
るが、その独逸から表現主義文学という、破天荒の形式の文学が産れて、世界の芸術界を
驚倒させた。 ゲオルク、カイゼルなどがその代表的作家であり「朝から夜中まで」な....