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驚動
「驚動〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
驚動の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
なる秘密を隠して置く為に此の時計台を建てたと云う事で有る。大いなる秘密とは世間を
驚動する程のドエライ宝物で、夫《それ》を盗まれるが恐ろしいから深く隠して置く為に....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
有するもの、たとえば高山、大海の如き者に接する時は、自らその絶大なる力に打たれて
驚動の情を生ずる、この情は恐怖でもなく、苦痛でもなく、自己が外界の雄大なる事物に....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の間を表に真黒な沈黙、裏に烈々たる火炎を抱いて動き出したそのめざましさに、二人は
驚動しました。 「ああ、山という山が、みんな集まって来るではないか」 「山がみん....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
生!」 彼は相変らず、声高く叫んで飛び走りましたが、徒《いたず》らに、通る人の
驚動と、指笑とを買うに過ぎません。 ここに於て、米友は確かに血眼《ちまなこ》に....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
出を戒《いまし》めしほどに、景山《かげやま》は今|何処《いずく》にいるぞ、一時を
驚動せし彼女の所在こそ聞かまほしけれなど、新聞紙上にさえ謳《うた》わるるに至りぬ....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
や火星からは返辞の無いものかと疑われたが、忽ち全世界の人は殆ど電気に打たれた如く
驚動した。火星の表面から返辞があった。返辞と見る外は無い様に、強い光線が地球に向....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
て、実際彼はなにもかも不足で、敵に立ち向かう力のないことを声明した。それは人々を
驚動させた――信仰厚き総督が、まるでメディナ・シドニアの声調を受けついでいるでは....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
いよせられて行った。 「…………」 笠の裡から黙読している弦之丞には、さしたる
驚動も見えなかった。むしろ、当然こうあるべきこととうなずいてもいる風。 路傍の....
「三国志」より 著者:吉川英治
を唱える諸員の臆病風を呉国から一掃してごらんに入れます」 和平派は色を失った。
驚動を抑えながら、固く唇をとじ合ったまま今はただ一縷の望みを、呉主孫権の面につな....