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驚異
「驚異〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
驚異の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「Mensura Zoili」より 著者:芥川竜之介
学にも負けないでしょう。現に、最近、教授連が考案した、価値測定器の如きは、近代の
驚異だと云う評判です。もっとも、これは、ゾイリアで出るゾイリア日報のうけ売りです....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
まれる黒|蜻蛉《とんぼ》の羽のような、おののきやすい少年の心は、そのたびに新たな
驚異の眸《ひとみ》を見はらずにはいられないのである。ことに夜網《よあみ》の船の舷....
「少年」より 著者:芥川竜之介
》しているのに違いない。保吉はだんだん不平の代りにこの二《ふた》すじの線に対する
驚異の情を感じ出した。
「じゃ何さ、このすじは?」
「何でしょう? ほら、ずっと....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
な力が鞭ちつつ、分化から分化へと飛躍させて来た。誰がこの否む可らざる目前の事実に
驚異せずにはいられよう。地上の存在をかく導き来った大きな力はまた私の個性の核心を....
「『聖書』の権威」より 著者:有島武郎
す。そうでないとも云えます。聖書の内容を生活としっかり結び付けて読む時に、今でも
驚異の眼を張り感動せずに居られません。然し今私は性欲生活にかけて童貞者でないよう....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
コの法官イマウム・アリ・ザデ(〔Imaum Ali Zade'〕)が、何か天界の
驚異について彼に話したある西洋の天文学者に答えた言葉を挙げることができる。プロク....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
の前半期は英帝国の崩壊史だろうと私どもも言っておったのですが、今次欧州大戦では、
驚異的に復興したドイツのために、その本幹に電撃を与えられ、大英帝国もいよいよ歴史....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
正面にすらりと立つ。 花火の中から、天女が斜に流れて出ても、群集はこの時くらい
驚異の念は起すまい。 烏帽子もともにこの装束は、織ものの模範、美術の表品、源平....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
う信ずると同時に、かなり無茶に暴れました。けれども、彼がその住んでいた周囲のその
驚異と興味の眼をどれほど得意でいたかは、容易に想像のできることです。 警察はこ....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
いて行った。ローマに於いてすら、なお悲痛な顔をしているこのラザルスを見た市民は、
驚異の感に打たれて眉をひそめた。二日の後にローマ全市は、彼が奇蹟的によみがえった....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
っていたのだろう。 だが阿Qの今度の帰りは前とは大に違っていた。確かにはなはだ
驚異の値打があった。 空の色が黒くなって来た時、彼は酔眼朦朧として、酒屋の門前....
「砂書きの老人」より 著者:上村松園
手のなかからつぎつぎと生命あるもののごとく形造られてゆく。 私ども鼻たれはこの
驚異を前にそれこそ呆然と突ったって見惚れてしまっている。 花がびっくりするよう....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
く現在の機械的不備のなかであれだけの仕事をしたというだけでも私にとつてはまさしく
驚異である。ことに伊藤氏の「丹下左膳」第二篇のごときは撮影上の設備その他あらゆる....
「昔のことなど」より 著者:上村松園
にばかり育ってるような絵より顧みられない雰囲気の中でそういう絵を見たのですから、
驚異を感ぜられたわけです。あまり感激したものですから、恐る恐る「写さして頂けませ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
うであるが、既に驚くべき科学の発明が芽を出しつつあるではないか。原子核破壊による
驚異すべきエネルギーの発生が、巧みに人間により活用せらるるようになったならどうで....