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「驥尾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

驥尾の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
、むろん浄瑠璃ぐるいの校長に取り入るためだった。下寺町の広沢八助に入門し、校長の驥尾《きび》に附して、日本橋筋五丁目の裏長屋に住む浄瑠璃本写本師、毛利金助に稽古....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
自己嫌悪が欠伸と同時に出て来た。 既に生真面目が看板の教授連や物々しさが売物の驥尾の蠅や深刻癖の架空嫌いや、おのれの無力卑屈を無力卑屈としてさらけ出すのを悦ぶ....
柿の種」より 著者:寺田寅彦
ずから相通ずるものがあるような気がする。 以上偶然読書中に見つけたから安倍君の驥尾に付して備忘のために誌しておくことにした。(昭和十年三月、渋柿) ある大き....
今日の文学の展望」より 著者:宮本百合子
あるから、不安を脱出しようという精神発展の要因は含まれていない。 紹介者諸氏の驥尾《きび》に附して当時シェストフと不安の文学という流行語を口にしない文学愛好者....
冬を越す蕾」より 著者:宮本百合子
レタリア評論家たちが、この問題を自身の問題として真面目にとりあげず、転向謳歌者の驥尾に附している態度を慨歎している。杉山氏は硬骨に、そういう態度に対する軽蔑をそ....
昭和の十四年間」より 著者:宮本百合子
る。その諦観にふさわしく統一された芸の巧さがあるにしても、若い作家たちまでがその驥尾《きび》に附して各自の芸術の行手にそれを仰ぐとすれば、それは奇怪と云わなけれ....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
った。――之はファッショ団体のことなのだが、処が何と思ったか政友会総裁までがその驥尾に付して、美濃部説排撃、即ち又国体の本義を明徴にしなければならぬ、と急に演説....
」より 著者:織田作之助
めだった。下寺町の広沢八助に入門し、校長の相弟子たる光栄に浴していた。なお校長の驥尾に附して、日本橋五丁目の裏長屋に住む浄瑠璃本写本師、毛利金助に稽古本を註文し....
四月馬鹿」より 著者:織田作之助
ずかしい。それに、ふと手離すのが惜しくなって、――というのは、私もまた武田さんの驥尾に附してその時計を机の上にのせて置きたくて、到頭送らずじまいになってしまった....
可能性の文学」より 著者:織田作之助
始性に憧れねばならないほどの近代性がなかった以上滑稽であり、よしんば、小林秀雄の驥尾に附して、志賀直哉の原始性を認めるとしても、これは可能性の極限ではなく、むし....
夜の構図」より 著者:織田作之助
」 と、クロムランク(註。仏蘭西の劇作家「堂々たるコキユ」という戯曲の作者)の驥尾に附して形容すべきか。 デカダンスもこれくらい徹底すれば、もう信吉も歯が立....
キビキビした青年紳士」より 著者:甲賀三郎
た。当時雨村君にも未だ作者の正体がよく分っていなかったらしい。 そのうちに私も驥尾に附して一二篇新青年誌上へ発表するに至ったが、その自分に前述のO君が或る日の....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
として、その他の諸先輩によって一往完成せられたものであった。そして余輩はただその驥尾に附して、当時関野・平子の両君によって発表せられた新研究を論破せんとするの外....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
神にして持ち出すことなら、 己にも随分出来そうだからな。 前「時代精神」驥尾に附すと云うことが出来れば、 なんにでもなれる。己の裾に攫まれ。 ブロッケン....
芝、麻布」より 著者:小山内薫
国木田独歩、島崎藤村、柳田国男、田山花袋、中沢臨川、蒲原有明などという先輩の驥尾に付して武林繁雄(無想庵)や私なども、よくその会へ出た。 竜土軒の最初の発....