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驩
「驩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
驩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黄粱夢」より 著者:芥川竜之介
しょうじ》になりましたが、讒《ざん》を受けてあぶなく殺される所をやっと助かって、
驩州《かんしゅう》へ流される事になりました。そこにかれこれ五六年もいましたろう。....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
リカ》へ渡った時の話であった。その時ゴーリキは大変な人気を一身に集めて、招待やら
驩迎《かんげい》やらに忙殺《ぼうさつ》されるほどの景気のうちに、自分の目的を苦も....
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
聞き合せてくれたが全く分らない。米国の艦隊が港内に碇泊《ていはく》しているので、
驩迎《かんげい》のため、今日はベースボールがあるはずだから、あるいはそれを観《み....
「門」より 著者:夏目漱石
て、若い世をのびのびと渡った。 「なに不景気な顔さえしなければ、どこへ行ったって
驩迎《かんげい》されるもんだよ」と学友の安井によく話した事があった。実際彼の顔は....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
実を一つ見つけた。と見て、妻が更に五六|粒拾った。「椎が実った! 椎が実った!」
驩喜の声が家に盈ちた。田舎住居は斯様な事が大した喜の原になる。一日一日の眼には見....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
》なことに、初めは戦争どころか、両軍の将士が相擁してカヴァを酌みかわし、盛んな交
驩《こうかん》が行われたらしい。それが、突然の不注意な一発の偽砲から、忽《たちま....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
遊芸、両《ふたつ》ながら出来のよいように思われるから、母親は眼も口も一ツにして大
驩《おおよろこ》び、尋ねぬ人にまで風聴《ふいちょう》する娘自慢の手前|味噌《みそ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
アーノルド夫人が日本生まれだったのでその厄介にならせたところ、『史記』に見えた馮
驩《ふうかん》同様少しも足るを知らぬ不平家で小言絶えず。殊に頭を丸剃りにして明治....
「ジロリの女」より 著者:坂口安吾
興行していただけであった。私はそこの常連で、ついには楽屋へ遊びに行って漫才師と交
驩するような、学生時代をそんなことで空費したのであるが、あるとき漫才屋さん方に時....
「不良少年とキリスト」より 著者:坂口安吾
他、昔のものにも、いくつとなくあるが、近年のものでも、「男女同権」とか、「親友交
驩」のような軽いものでも、立派なものだ。堂々、見あげたM・Cであり、歴史の中のM....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
く人声がきこえてくるが話の内容は分らないし、果して酒宴の人声であるか、口論だか交
驩だか、そういうこともシカとは見当がつけられない。酔っ払って唄をうたうようなのは....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
り夜明けちかくまで出てきません。一しょに映画や海や山へ行くではなし、夫婦らしい交
驩ということは何一ツやろうとしません。そのくせ夜明けちかく書斎からでてくると必ず....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
まえ。ひとつ、聞かせてやろう。剣を弾じて、うたうのだ」
六
馮
驩《ひょうかん》その剣を弾じてうたう。と、口ずさみながら、龍造寺主計は、うしろざ....
「沈黙の水平線」より 著者:牧逸馬
」 「感謝。貴船に対し同様に祈る」 海の通行人は礼儀深い。舷々並んだ時、この交
驩の国際語を残して、ワラタ号は大きいだけに速力も早いのである。忽ちのうちにクラン....
「旅客機事件」より 著者:大庭武年
客機の左肩に機首を並べた。 「よう!」 「よう!」 両方から手を振って愉快な交
驩をしたが、次の瞬間には練習機はじゃれつくように急昇騰して、旅客機の背中をすれす....