骨惜しみ[語句情報] »
骨惜しみ
「骨惜しみ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
骨惜しみの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
なると、こともあろうにひそかに昇給を期待する顔をして、一層浅ましかった。たいして
骨惜しみせずに、こつこつ働いているとわれながら感心していたぐらいだし、しかも記事....
「寒山拾得」より 著者:森鴎外
僧たちと変ったことはなかったのですか」 「いえ。それがございましたので、初めただ
骨惜しみをしない、親切な同宿だと存じていました豊干さんを、わたくしどもが大切にい....
「道づれ」より 著者:宮本百合子
た。もとより勝気でもあるけれども、みほ子の人柄には善良さと少女時代からの勤労から
骨惜しみをしない気質とが自然にとけあっていて、出しゃばるというのではなくて、何か....
「文学の流れ」より 著者:宮本百合子
れをさかのぼれば、生活に肉薄した作家の常に正気を失わぬ眼力、人間の幸福に向っての
骨惜しみをしない努力とそのための価値の探求・発見の態度にかかっている。あるままを....
「人生の共感」より 著者:宮本百合子
道を行き貫くためには、日本の作家には男にしろ女にしろ特別にたゆみない智慧と堅忍と
骨惜しみなさが求められているとも思う。日本にしかない種々の条件は日々の現実の中で....
「家庭創造の情熱」より 著者:宮本百合子
営まれているのである。 人と人との真心のこもったいたわり、饒舌でない思いやり、
骨惜しみない扶け合い、そういうものが新しい結婚や家庭の生活にますますゆたかにされ....
「その人の四年間」より 著者:宮本百合子
して間ちがっていなかったことが、この時期からますますはっきりしてきた。櫛田さんの
骨惜しみをしない忠実さ、よい主婦、きちんとした母親らしい仕事ぶりが、全く不如意で....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
たことね。私はこのうれしさで、勉強もしんから身につき、与えられる助言の実現努力に
骨惜しみしない自分を約束しながら、あなたの手を執り、それを胸において、更にわが手....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
テーマの積極性というようなことは、よほど生活経験がいることなのね。説明してやるに
骨惜しみをしては迚も分らないことなのね。文学感情=生活感情として、よ。まだまだす....
「波多野邸」より 著者:豊島与志雄
その素早いやり方を後で誉められると、彼は事もなげに笑った。 「なあに、ちょっと、
骨惜しみをしなかっただけですよ、間もなく戦争はすむと、分っていたし、ほかに思案も....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
って部下を愛することになるのであります。するとまた部下の方でも喜んで働き、決して
骨惜しみなどいうことはないものであります。 これに反し、主人の方で、月給を払う....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
らい山路で、姥神から権兵衛峠を越えねばなりませぬで」 「越えればいいじゃねえか。
骨惜しみすると、これだぞ」 と、馬を曳く人間へ、絶えず鞭を鳴らして、 「飯だけ....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
目なる辛労が、大部分は省略し得るものであったことに、心づくことは誠に自然である。
骨惜しみは現在でもなお悪徳の中に算えられるが、しかし無駄働きということも、また夙....