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「骨髄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

骨髄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
でいる。そう思うと、猪熊《いのくま》の爺《おじ》は、名状しがたい怒りと苦痛とに、骨髄をかまれるような心もちがした。そうして、それとともに、なんだか轆轤《ろくろ》....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
の苦痛を忘れしめるのか。 あるいは鎌倉武士以来の関東武士の蛮性が、今なお自分の骨髄に遺伝してしかるものか。 破壊後の生活は、総ての事が混乱している。思慮も考....
婦系図」より 著者:泉鏡花
の面が一小間切抜いてあるので、落胆したが、いや、この悪戯、嬢的に極ったり、と怨恨骨髄に徹して、いつもより帰宅の遅いのを、玄関の障子から睨め透して待構えて、木戸を....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
そして十九日目に死んでしまった。解剖してみると、造血臓器がたいへん荒されており、骨髄、膵臓、腎臓などがいけなかった。これは放射物質による害そのものであり、原子爆....
近時政論考」より 著者:陸羯南
の民約論なるがごとく、『政理叢談』はほとんどルーソー主義と革命主義とをもってその骨髄となしたるがごとし。その説の大要に以為らく、「自由平等は人間社会の大原則なり....
続獄中記」より 著者:大杉栄
わめて暗示を受けやすい心理状態に置かれる獄中生活だ。それがどうして、僕の人間に、骨髄にまでも食い入らないでいよう。 故郷の感じを初めて監獄で本当に知ったように....
女客」より 著者:泉鏡花
だろうと、口惜いくらいでね。今に工面してやるから可い、蚊の畜生覚えていろと、無念骨髄でしたよ。まだそれよりか、毒虫のぶんぶん矢を射るような烈い中に、疲れて、すや....
星女郎」より 著者:泉鏡花
、入交って、お綾は今の身になった。 と言うのは、夢中ながら、男を斬った心持が、骨髄に徹して忘れられん。……思い出すと、何とも言えず、肉が動く、血汐が湧く、筋が....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
ブルは、各時代時代に、人間に下されたる神の啓示の集録である。全体を流貫する精神、骨髄には何の相違もないが、いつもその時代の人間が把握し得る程度の真理しか漏らして....
獄中消息」より 著者:大杉栄
、そとに居た時のように人の皮膚の上っ面がヒリヒリするくらいでなく、肉の中までも、骨髄の中までもえぐられるような痛みなのだ。じっと坐っていて、手足の皮と肉との間が....
雪霊記事」より 著者:泉鏡花
吃驚なさるような、冷いものでないだけは取柄です。ズボリと踏込んだ一息の間は、冷さ骨髄に徹するのですが、勢よく歩行いているうちには温くなります、ほかほかするくらい....
俊寛」より 著者:倉田百三
しいことでございます。あなたの来世を魔道に落とさぬよう。 俊寛 わしのこの、この骨髄に徹する恨みをどうするのだ。あゝわしの受けた苛責がどれほどのものだったか! ....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ちつけますからどうしたところが少々の傷は受けるんです。向うへ渡り終るともう寒気が骨髄に徹して皮膚の感覚を失って居るです。それから三里ばかり進んでその夜は小さなテ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
や、あれは胸くそがわるいので、根こそぎ外のお客さま方へ御馳走しちゃいました。遺恨骨髄に徹すで。こうなるとさっぱりしたもんでさあ。日本晴れで、へへ。」 外のお客....
日本料理の要点」より 著者:北大路魯山人
つきまとっている。これを乖離することは甚だ困難である以上、料理もまた虚々実々の真骨髄に触れるところがなければならないのは、言うまでもないことであろう。それゆえ、....