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骨髄に徹する
「骨髄に徹する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
骨髄に徹するの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
反対に、読んでおのずから胸の透くような箇所があれば、それはきっと著者のほんとうに
骨髄に徹するように会得したことをなんの苦もなく書き流したところなのである。 こ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
憎い奴、身の程知らず、これで思い知ったか、岡崎武士の手並!」
寄ってたかって、
骨髄に徹する恨みのほどを乱刀の下に、柄《つか》も、拳《こぶし》も、透《とお》れ透....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
駄を踏みながら、しきりに水を汲み上げては被ります。その度毎に、弁信に対する恨みは
骨髄に徹するもののように、身を戦《わなな》かせるのであります。 果してお銀様は....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
天性、花のように生み成された御容貌が、無残にそこなわれてしまった怨《うら》みを、
骨髄に徹するほど無念にくり返し、くり返し、私はあなたのお口から聞かされました。し....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
む者――直ぐに追いかけて、あん畜生、とっ掴まえて今度こそはと、マドロスを憎むこと
骨髄に徹する者もある。もゆるさんももゆるさんだ、何だってあんな毛唐にだまされて、....
「南島譚」より 著者:中島敦
みと躍りかかった大蛸は忽《たちま》ち手足を烈しく刺されて退却せねばならなかった。
骨髄に徹する憎悪を右腕一つにこめて繰出したエビルの突きは二倍の力で撥ね返され、敵....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
吃驚なさるような、冷いものでないだけは取柄です。ズボリと踏込んだ一息の間は、冷さ
骨髄に徹するのですが、勢よく歩行いているうちには温くなります、ほかほかするくらい....
「俊寛」より 著者:倉田百三
しいことでございます。あなたの来世を魔道に落とさぬよう。 俊寛 わしのこの、この
骨髄に徹する恨みをどうするのだ。あゝわしの受けた苛責がどれほどのものだったか! ....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
人間の一人であったに相違ない証拠は、文章を読めばすぐ分る。大そう口惜しく、ウラミ
骨髄に徹する如く徹せざる如く、七人の女の子が苦悶の姿態なやましくのたうッても全然....
「三国志」より 著者:吉川英治
しつつ、ひそかに一書を認め、それがしに託して、丞相に気脈を寄せらる。――もとより
骨髄に徹する恨みを、はらさんがためでござる。幸いにも、黄蓋は武具|兵粮を司どる役....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
手ちがいは、ふかくも責めず、事もなげに、宿所へ帰った。 けれど、彼にとっては、
骨髄に徹するほどな、これが衝撃だったのはまちがいあるまい。石段で打ったふしぶしの....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
け残っていて、その先生から何を教えられたのか覚えておらぬ、そんな教師もある。恨み
骨髄に徹するほどいじめられた教師にたたきこまれた知識が、いまだに生きていて役に立....