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「髏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

髏の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
誘惑」より 著者:芥川竜之介
やはり冷笑したまま、睫毛《まつげ》一つ動かさない。のみならず又マントルの中から髑《どくろ》を一つ出して見せる。 63 船長の手の上に載った髑。髑....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
市街地の町端《まちはず》れには空屋《あきや》が四軒までならんでいた。小さな窓は髑《どくろ》のそれのような真暗な眼を往来に向けて開いていた。五軒目には人が住んで....
春昼」より 著者:泉鏡花
ましても、蟹の住居、落ちるような憂慮もありません。」 「客人は、その穴さえ、白髑の目とも見えたでありましょう。 池をまわって、川に臨んだ、玉脇の家造を、何か....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
ばらと左右に居流る。一同|得ものを持てり。扮装おもいおもい、鎧を着たるもあり、髑を頭に頂くもあり、百鬼夜行の体なるべし。 虎杖 虎杖入道。 鯖江 鯖江ノ太郎。....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
のような台を置いて、いとど薄暗いのに、三方を黒布で張廻した、壇の附元に、流星の髑、乾びた蛾に似たものを、点々並べたのは的である。地方の盛場には時々見掛ける、吹....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
私も、この障子の多いこと続いたのに、めらめら破れのある工合が、ハイ一ツ一ツ白髑のようで、一人で立ってる気はしねえけんど、お前様が坊様だけに気丈夫だ。えら茶話....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
、祭礼の夜に地震して、土の下に埋れた町の、壁の肉も、柱の血も、そのまま一落の白髑と化し果てたる趣あり。 絶壁の躑躅と見たは、崩れた壁に、ずたずたの襁褓のみ、....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
竹の如意を提げ、一人、目の窪んだ、鼻の低い頤の尖ったのが、紐に通して、牙彫の白髑を胸から斜に取って、腰に附けた。 その上、まだある。申合わせて三人とも、青と....
狂女」より 著者:秋田滋
むなくその獲物を拾いにそこへ降りていった。獲物はすぐに見つかったが、そのそばに髑が一つころがっていた。それを見ると、突如として例の狂女の記憶が、拳固でどんと突....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
流 警柝声は※の月 残燈影は冷やかなり峭楼の秋 十年剣を磨す徒爾に非ず 血家血髑を貫き得たり 犬飼現八 弓を杖ついて胎内竇の中を行く 胆略|何人か能....
昔のことなど」より 著者:上村松園
大きな牛が寝て居る「緑蔭放牧」、その牛と牧童の部分を私は写さして貰いました。「髑舞」もいいものでした。髑が極彩色の舞扇を持って踊って居る絵でしたが「この絵は....
中支遊記」より 著者:上村松園
あり、あたりには枯骨も見えたということであった。なかには絵に描かれているような髑がそこはかとない秋草を褥にすわっていたという土産話も、今では嘘のようである。 ....
夫人利生記」より 著者:泉鏡花
に霧をかけた釣鐘が、たちまち黒く頭上を蔽うて、破納屋の石臼も眼が窪み口が欠けて髑のように見え、曼珠沙華も鬼火に燃えて、四辺が真暗になったのは、眩く心地がしたか....
迷信解」より 著者:井上円了
八百歳にして、三百歳に達すれば変じて人の形に化し、夜中、尾をうちて火を出だし、髑をいただきて北斗を拝す。その髑、頭より落ちざれば人となる」と説いてある。この....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
あり。その陳列品はブエノスアイレスのものよりも整頓せりとの評あり。その中に特に髑室を設け、千数百の髑を陳列せるは、実に奇観にして、他にいまだ見ざるところなり....