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高僧
「高僧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高僧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
するように寂しくほほえんだ。 甥の兼輔とは違って、叔父の隆秀阿闍梨は戒律堅固の
高僧であった。彼は得度《とくど》しがたき悪魔として女人《にょにん》を憎んでいるら....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
》とでもいいたいような、ぼやっと白けた角のような峰があらわれた。私が、かたわらの
高僧《ギクー》にあれですかと聴くと、いいえと、銅びかりのしたその老人は首をふった....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
手附《てつき》の宮坂市五郎に逢った。長次郎はその頃もう六十に近い男で、絵にかいた
高僧のように白い眉を長く伸ばしていた。 「やあ、常陸屋か。だんだんと日が詰まって....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
去って行くえを晦ました。 北斗七星の秘密 唐の玄宗皇帝の代に、一行という
高僧があって、深く皇帝の信任を得ていた。 一行は幼いとき甚だ貧窮であって、隣家....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
。 さらに案内記を調べると、今より一千一百余年前の天平勝宝年間に満巻上人という
高僧が箱根権現の社に留まっていた。湖水の西の淵には九つの頭を有する悪龍が棲んでい....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
付けて、方丈の円智という僧をよび起して相談することにした。円智はここらでも有名の
高僧で、徐四も平素から尊敬しているのであった。 その話を聴いて、円智も眉をひそ....
「獄中記」より 著者:大杉栄
ここへ来てからまるでそんなことがない。 僕は子供の時には、性欲を絶った仙人とか
高僧とかいうものは非常に偉いものと思っていたが、やや長じてからは、そんな人間があ....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
えぐり取って、盗んでいった。そしてそれをチャン爺さんに売りつけた。するとインドの
高僧が船のりに化けてはるばる取返しにきたんだ。爺さんはすなおに返さなかったもんだ....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
みにて候いけるに、―― 聞くものは耳を澄まして袖を合せたのである。 ――有験の
高僧貴僧百人、神泉苑の池にて、仁王経を講じ奉らば、八大竜王も慈現納受たれ給うべし....
「岡本一平論」より 著者:岡本かの子
を知るということを非常に急ぎます。近頃の氏の傾向としては、西洋の宗教画家や東洋の
高僧の遺墨などを当然愛好します。それも明るい貴族的なラファエルよりも、素朴な単純....
「茶屋知らず物語」より 著者:岡本かの子
う気は微塵も無くなりました。後は「へえー」と平伏して直ぐに座を立ち、信徒が帰依の
高僧を供養する心構えで酒飯を饗応すべく支度にかかりました。 何にも知らぬ二僧は....
「迷信解」より 著者:井上円了
ぬことである。あるいは政略、方便より妖怪を作ることも起こる。例えば、英雄もしくは
高僧の出生には、必ず霊夢の感応等ありと伝うるがごときはその一例である。また、利欲....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
。 英国国教宗の大本山はカンタベリーの地にあり、セント・オーガスチンと名づくる
高僧、ローマ法王の命を帯びて英国に来たり、法錫をこの地にとどめて以来、代々大教正....
「とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
太郎が、この僧を自宅に屈請して教えを乞うたのは勿論である。 この僧は後に明治の
高僧となった。....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
かにむずかしいかを多くの人は知らないのではありませんか。 かの鎌倉時代の禅宗の
高僧、道元禅師という大知識が、すでに至高の修業を積まれた上、三年の間支那へ留学さ....