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高唱
「高唱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高唱の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
二元的可能性を「意気地」によって限定することは、畢竟《ひっきょう》、自由の擁護を
高唱するにほかならない。第三の徴表たる「諦め」も決して媚態と相容れないものではな....
「蓄音機」より 著者:寺田寅彦
ない。忠君愛国|仁義礼智などと直接なんらの交渉をも持たない「瓜や茄子の花盛り」が
高唱され、その終わりにはかの全く無意味でそして最も平民的なはやしのリフレインが朗....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
なぞと古来讃美されてきた五月のろんどんだから、さぞ色彩的な生活情緒が自然に人事に
高唱されていることだろうと思ったら、ALAS! 異国人にとって倫敦の五月はこんな....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
ァシストにあらずんば、人にあらず――。 正規には、これに、ファシスト式の万歳の
高唱が加わるのだ。 Eja ! Eja ! Alala ! えや! えや! あら....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
は法律は知らずともいい、しかし常識と良心とに従って行動せねばならぬ」ということを
高唱したいのです。そうしてそれは現在のわが国にとって最も必要な考え方だと私は信ず....
「地上」より 著者:島田清次郎
た。しかし今は、彼は時折、尾沢達と共に同じ狂乱と感激の嵐に捲き込まれて悲しい歌を
高唱する刹那においても、彼はいつまでもこうしておられないような、このままこの嵐に....
「採峰徘菌愚」より 著者:佐藤垢石
を跋渉しなければならないから健康的で、まず新スポーツとでも言えるだろう。厚生省が
高唱している体位向上の主旨にも叶うわけだ。 まあ、騙されたと思ってついてき給え....
「荘子」より 著者:岡本かの子
の流れを汲む世界的愛他主義が流行るかと思えば一方楊朱の一派は個人主義的享楽主義を
高唱した。変ったものには「白馬、馬に非ず」の詞で知られて居る公孫龍一派の詭弁派の....
「苦楽」より 著者:上村松園
持ちが制作の上の、第一の条件ではないかと思うのです。 近頃、制作の苦しみだけを
高唱している若い作家が少なくないというようにも聞きます。で、私は、その苦しみを楽....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
議論が片付いてしまったらしかった。実際、第一の論者とてもその理想としては女優論を
高唱するものの、いかにしてその女優を作り出すかという具体的の問題に対しては、差し....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
お婆さんまでが洋服を着て若い女と一緒に参政権を絶叫し、台所のお爨どんまで時間制を
高唱して労働運動に参加しようとする今日の思潮は世間の大勢で如何ともする事が出来な....
「芸術は生動す」より 著者:小川未明
てかゝる芸術家は、眼前の社会に対して、最も真実であり、人間的愛を感ずる人道主義の
高唱者に他ならないと私は感ずるものであります。....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
ようでは真に人世に忠実なるものとはいえない。つまらない小善主義を叱って大善主義を
高唱するのであります。もちろん、そのためには強烈無比、高潔至極の大生命の光照を享....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
神楽坂を経、九段からお濠に沿うて宮城二重橋前まで、はじめて皆一斉に「都の西北」を
高唱しながら練歩いて行ったその時の感激的な光景は、今もなお眼前に彷彿としている。....