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「高声〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

高声の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海底大陸」より 著者:海野十三
親類や上官や友人などの身の上を案じて、汽船会社のまえは群衆で黒山のようになった。高声器が鳴った。 「クイーン・メリー号は、不可解なる原因のため無電に故障を生じた....
春昼」より 著者:泉鏡花
ます据風呂に入って、湯をつかいながら、露出しの裸体談話。 そっちと、こっちで、高声でな。尤も隣近所はござらぬ。かけかまいなしで、電話の仮声まじりか何かで、 (....
怪星ガン」より 著者:海野十三
なれてゆく怪人ガスコの乗ったロケットがうつりだした。 「隊長、ごらんなさい」と、高声器の中から帆村の声が聞こえた。 「スコール艇長は、かれの部下のひとりが、最後....
火星探険」より 著者:海野十三
ろうか。 遂に大混乱 操縦室の一同が、不安の底に放り込まれたとき、天井の高声器から、ひどくあわてた声が響き渡った。 「艇長。ピットです。第三舵が飛ばされ....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
ありまさあ。それをちょっと右へひねってくださいな」 と、部屋の隅から声がした。高声器がつけてあるのだ。古い自動車には似合わぬ贅沢な仕掛だ。 「スイッチがあるっ....
火星兵団」より 著者:海野十三
った。ひとり言を言ったり、悪者同士が話をすると、その話はすぐ警官の前においてある高声機から、大きな声になって出るという仕掛であった。 さすがに、警視庁だけあっ....
怪塔王」より 著者:海野十三
「わっはっはっ、もういいかげんに、話をよさんか」 そういう声はまぎれもなく、高声器から出る怪塔王のあのにくにくしい声でした。 「やっ、また出てきたな、怪塔王....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
度を上げよと、電話は機関部にとどいた。 「おう、二十ノット」 命令は、伝声管や高声器でもって、半裸体で働いている部員に伝えられてゆく。 「二十ノット。よろしい....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
りましけ。柳に受けて歩行かっしゃるで、機織場の姉やが許へ、夜さり、畦道を通う時の高声の唄のような、真似もならぬ大口利いて、果は増長この上なし、袖を引いて、手を廻....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
と浜を誘いに見えるだろう。 (小松……君。) と原抜きにして、高慢に仇気なく高声で呼ぶ、小児の声が、もうその辺から聞えそうだ、と思ったが、出て来ない。 そ....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
「わしどもが、こちらへ伺います途中でも、もの好きなのは、見て来た、見に行くと、高声で往来が騒いでいました。」 謙斎のこの話の緒も、はじめは、その事からはじま....
我が宗教観」より 著者:淡島寒月
形がありました。これは明治十年頃の事でした。その後今の向島の梵雲庵へ移って「隻手高声」という額を掲げて、また坐禅|三昧に日を送っていたのでした。けれども真実の禅....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
散に遁げたのである。 浪はのたりと打つ。 ハヤ二、三人駈けて来たが、いずれも高声の大笑い、 「馬鹿な奴だ。」 「馬鹿野郎。」 ポクポクと来た巡査に、散策子....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
さあ二貫、二貫、一貫五百は何事です。」 とそこに人立の前では、極りの悪いほどの高声で、 「さあ、おいでなさい、何にしろ驚いた。」 「……唯今、お迎いに出ます処....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
の日曜は厳重をもって名あり。市中の諸商店はもとよりことごとく閉鎖し、家にありても高声にて談話するを禁じ、宗教書類を除くのほか、当日読書することを禁ず。ゆえに、英....