高揚[語句情報] » 高揚

「高揚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

高揚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
風の便り」より 著者:太宰治
。モーゼほどの鉄石の義心と、四十年の責任感とを持っているのならとにかく、私の心の高揚は、その日のお天気工合等に依って大いに支配されているような有様ですから、少し....
反戦文学論」より 著者:黒島伝治
咀するばかりでなく、戦争の責任者に対して嫌悪を投げつけ、インタナショナルの精神を高揚している。「そこで君達は、祖国の武装を解かせねばならないのだ。そして、祖国観....
私は誰?」より 著者:坂口安吾
ッパライで、酒というものは本来無意味なのだから、それが当りまえだ。酒をのんで精神高揚だの、魂が深まるだのって、そんな大馬鹿な話があるものではない。 近頃の若い....
握った手」より 著者:坂口安吾
。隣席の娘が愛くるしいので松夫は心が動いた。映画のラヴシーンと現実とが、一時的に高揚して、アッと思うヒマもなく隣席の娘の手を握ってしまったのである。 松夫は美....
学生と生活」より 著者:倉田百三
実に悲しむべき習癖をつけられるのだ。性交を伴わぬ異性との恋愛は、如何にたましいの高揚があっても、酒なくして佳肴に向かう飲酒家の如くに、もはや喜びを感じられなくな....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
勝利と生気との気魄がみなぎりあふれているからである。 日蓮の張り切った精神と、高揚した宗教的熱情とは、その雰囲気をおのずと保って、六百五十年後の今日まで伝統し....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
は終始かわらぬものがあったが、ただ一図に物を思いこむと、それが強い自負心のうちで高揚される。かれが自然主義に熱中したのもそれがためであろう。 かれはまた山川に....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
えるほどだが、そのクレルヴァルだって、エリザベートが善行のほんとうのよさを語り、高揚する望みの目的が善いことをすることにあることを、納得させなかったとしたら、あ....
」より 著者:坂口安吾
性をもっていた。倅の暴行事件が起ったときには、年に一度のお祭にも見せたことのない高揚した威厳を示した。 「お前はきっと犯人ではないな」 「ウン」 「神様に誓うか....
地上」より 著者:島田清次郎
、あの抑えても抑えても脈々と湧き来る光、歓びの波よ、湧き立ち、充ち溢れる深い魂の高揚よ、彼は話を最後までやるぞ、という意識はあったが、話を終えてからいつ壇を下り....
一ノ倉沢正面の登攀」より 著者:小川登喜男
上に立ちめぐらされた岩の、陰惨な相貌を望むに及んで、新しい岩への熱情と、登攀への高揚せる意志とを吹き込まれた。そして夕闇が全く岩壁を飲込んでしまうまで、暗い壁を....
審判」より 著者:カフカフランツ
うお付合いをしているからなんです。もちろん、その利益もたくさんありますが、芸術的高揚は大部分消えてしまいますね」 「いったいどうやって初めて裁判官たちと結びつく....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
やうやしく辞し去った。 伯爵がいくら渋面を作り続けようと、エリザベスはもっとも高揚した気分でいた。エセックスは再び宮廷に帰ってきたのである。新しい、喜ばしい情....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
いる。全くわれを忘れた有頂天にさして呉れない。もし、この分で行けば、自分のなかに高揚する部分と、取り残された部分とが、だんだん峯と谷のような違いを来たして、遂に....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
義をもとめる勢力の増大、なかんずくアジア、アフリカにおける反植民地、反帝国主義の高揚は決定的な力となった大勢を示しています。(拍手)もはや帝国主義国家の植民地体....