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高文
「高文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高文の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虚構の春」より 著者:太宰治
いまなお、読んでいます。私は十九歳。京都府立京都第一中学校を昨年卒業し、来年、三
高文丙か、早稲田か、大阪薬専かへ行くつもりです。小説家になるつもりで、必死の勉強....
「巡査辞職」より 著者:夢野久作
に在り勝ちな、一村|挙《こぞ》って一家といったような、極めて平和な村だったので、
高文《こうぶん》の試験準備をしている草川巡査は最初、大喜びで赴任したものであった....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
つて卒業したが、同窓のある人々はもはや文壇に乗り出すし、法科に行つたものは盛んに
高文というのを受けて、立派なお役人になつてゆくといううらやましさ、これではならぬ....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
ともにのこった。その青年は同じ大学の卒業生ではあったが科がちがった。政治科を出て
高文の準備をしていた。偶然、同じ宿にとまりあわせ、夏の休みの勤勉であるがくつろい....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
く余儀なくされた末広鉄腸、矢野竜渓、尾崎咢堂等諸氏の浪花節然たる所謂政治小説が最
高文学として尊敬され、ジュール・ベルネの科学小説が所謂新文芸として当時の最もハイ....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
をも勤めるのである。厳父の厳と慈母の慈との配合よろしきを得た国がらにのみ人間の最
高文化が発達する見込みがあるであろう。 地殻的構造の複雑なことはまた地殻の包蔵....
「山本有三氏の境地」より 著者:宮本百合子
検査を願ったが許されなかった。」 一九〇九年。三度高等学校の入学試験を受け、一
高文科に入学。 一九一〇年。ある独逸語教授の非常識な採点法によって、学年試験に....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
これは大助りというにはいろいろ理由があって、そのすこしは幅も心の平静もあるひとが
高文にパスしました。私のような人間におそらく分らないほど意味あることらしくて、や....
「調査機関」より 著者:中井正一
予算によって賄われているものが大部分であるから、例を官界にとる。わが官界はかつて
高文官僚の独占であって、行政系統の官吏は早く課長、局長、次官の出世コースを進むこ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
界であった。 が石畑君はその後独学して、検定をとって、六高に入り、大学を経て、
高文もパスし、今は満鉄にいるという通知が来た。 志のあるものは何とかして貫くも....
「魔像」より 著者:林不忘
号か何かでその欠員を募集するてエと、願書が何千通|山積《さんせき》して、その中で
高文《こうぶん》をパスしたやつが何百人、帝大出が何百人、選びようがないからおめで....
「瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
て世に問わんとせし時、誰人かに序文を乞わんと思いしが、児駿、側に在りて福沢先生の
高文を得ばもっとも光栄なるべしという。然れども先生は従来他人の書に序を賜いたるこ....
「法学とは何か」より 著者:末弘厳太郎
ては、学問は要するに受験の具にすぎなかったので、私がその後大学に在職している間に
高文試験制度が変って法律関係の試験科目が減ると、それを機会に法律学科の学生が急に....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
ていなかった。ましてや私の如きただの応援隊、文壇のドウスル連というようなものは最
高文学に対する理解があるはずがなかった。面白ずくに三馬や京伝や其磧や西鶴を偉人の....
「俗臭」より 著者:織田作之助
は極秘にしていたが、人々には、今度の縁談の相手が、某伯爵家の次男で、東京帝大出、
高文もパスし、現在内務省計画課の官吏であると、すっかり調べあがっていた。この縁談....