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高朗
「高朗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高朗の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
すべき時期でござる」 良沢の顔は、究理に対する興奮で輝いていた。玄白も、良沢の
高朗な熱烈な気持に接していると、自分の心のうちの妙なこだわりなどは、いつの間にか....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
、一人の若侍がやって来た。 美しい容貌、上品な姿、大分|窶れてはいたけれど、尚
高朗たる面影があって、上流の家庭に生長ったところの、若殿であったことが想像された....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
に於て決して政友系ではあり得ない、先代楠本正敏男が改進系であり、その後の社長も蘆
高朗氏も三菱と縁戚関係があり、今の主筆田川氏は大隈系の秀才であり、田川主筆の次席....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
明殿、殺生はお止めなされ!」 一同の者は声の来た方を見た。 一ツ橋|慶正卿の
高朗とした姿が、老将軍のような碩寿翁を連れて、此方へ歩いて来るのが見られた。 ....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
舎《いなか》中学の校長となって身を終ったその地方を巡回して、いよいよ同氏の人格の
高朗なるを知って、いよいよ追慕《ついぼ》の念が深くなった。しかし今ここにリー将軍....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
見ると彼らの中に、一人の老人が雑っていた。襤褸を纏った乞食風ではあったが、風貌は
高朗と気高かった。その老人がこんなことを云った。 「ここに小さな壺がある。が、普....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
一層物憂しい口調になったが、なだめるように説き出した。 「貴殿のお父上秋元殿は、
高朗としたお人柄で、某も平素より尊敬いたし居ります。ご子息の貴殿のお噂も、兼々承....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
あった。私は一つを取り上げて見た。長髪を肩までダラリと下げた、悲しそうではあるが
高朗とした、間違いない基督の肖像が、その貨幣には打ち出されてあった。もう一つの貨....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
くづく相手の顔を見た。さすがは名門の嫡子である、それに一流の芸術家、銀之丞の姿は
高朗として、犯しがたく思われた。 「これで三番手も破れたという訳だ」平八老人は観....
「丸の内」より 著者:高浜虚子
にける あが宿の秋萩のへに置く露のいちじろしくもあれこひめやも 率直なる感情を
高朗なる調子でうたう万葉の詩人をなつかしく思う。柱の下の瓶には薄紅梅が生けてある....