高枕[語句情報] »
高枕
「高枕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高枕の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「笑う唖女」より 著者:夢野久作
高々と敷かれて、昔風の紫房の括枕《くくりまくら》を寝床の上に、金房の附いた朱塗の
高枕を、枕元の片傍《かたそば》に置いてあった。 その枕元に近い如鱗《じょりん》....
「空を飛ぶパラソル」より 著者:夢野久作
の中を覗いてみると、寝床が三ツ敷いてあって、床の間の前に括り枕が一つと、台所側に
高枕が二つ並べてある。その
高枕と括り枕との間に、新らしいメリンスの小さな布団と、....
「名君忠之」より 著者:夢野久作
七代はしかし声も立てなかった。身を翻えして夜具の大波を打つ座敷へ走り込んだ。
高枕と括り枕を次から次と与一に投げ付けた。枕元の懐紙を投げた。床の間の青磁の香炉....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
途の不安に京弥たちふたりはおろおろして左右からつめよったが、しかし主水之介はもう
高枕です。屋敷へかえりつくと、ゆうべの膝枕を楽しみでもするかのようにそのまま横に....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
るオモヨさんの寝床は藻抜けの殻で、夜具が裾の方に畳み寄せてありまして、緋ぐくしの
高枕が床のまん中に置いてある切りで御座います。
――私はその時にようやっと最前....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
ニャもオンチャもアレヨと慌てふためくばかり、口惜しいけれども、どうにもならない。
高枕に高イビキで安眠できる者が一人もいないのである。 田舎は算数の大家がそろっ....
「デモクラシーの要素」より 著者:新渡戸稲造
由というはかくの如き野卑なものでない。財産と生命が安固にして夜は戸を閉じなくとも
高枕で眠り、他人と説を異にしていても大手を振って往来を闊歩《かっぽ》する如きこと....